テザー、余剰準備金が約2倍の79.5億ドル──純営業利益15億ドルと発表

テザー、余剰準備金が約2倍の79.5億ドル──純営業利益15億ドルと発表
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水澤 誉往
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Highlights
  • テザーが10月30日付で9月末の準備金報告を公表、余剰準備金は79.5億ドルと6月末の41.1億ドルから約2倍に
  • 7〜9月の純営業利益は同社によると15億ドルで前四半期と同水準、USDTの発行残高は1〜9月を通じ概ね1,840億ドルで横ばい
  • 保有ビットコインの評価額は83.7億ドルと6月末から44%増、翌日物リバースレポは186.3億ドルから95.2億ドルにほぼ半減

米ドル連動のステーブルコインUSDTUSDTUSDTを発行するテザーは30日付で、9月30日時点の財務数値・準備金報告書と、会計事務所BDOのイタリア法人による保証報告書を公表した。

資産が負債を上回る余剰準備金は79.5億ドル(約1.25兆円)で、6月末の41.1億ドル(約6,476億円)から約2倍に増えた。同社によると、7〜9月の純営業利益は15億ドル(約2,364億円)で前四半期と同水準、1〜9月の累計は45億ドル(約7,091億円)。発表文によると、USDTの発行残高は1〜9月を通じて概ね1,840億ドル(約29兆円)で横ばいだった。

テザーの準備金の内訳、ビットコインが83.7億ドルに──米国短期国債は78.8億ドル増

9月末の準備金のうち、米国短期国債は1,228.4億ドル(約19.4兆円)で、テザーの6月末の準備金報告から78.8億ドル(約1.24兆円)増えた。米国債を担保にした翌日物リバースレポは186.3億ドル(約2.94兆円)から95.2億ドル(約1.50兆円)とほぼ半分になった。

項目(億ドル)3月末6月末9月末
総資産(準備金)1,917.71,877.51,914.5
負債1,835.41,836.41,835.0
余剰準備金82.341.179.5
米国短期国債1,170.41,149.61,228.4
翌日物リバースレポ193.3186.395.2
期日付きリバースレポ47.569.971.8
金地金198.4188.4190.8
ビットコイン66.258.083.7
上場株式34.137.641.8
その他の投資48.452.460.0
担保付き貸付158.3134.5141.8
テザーの財務数値・準備金報告書(3月31日・6月30日・9月30日時点)をもとにJinaCoinが作成。小数第2位を四捨五入。社債・米国以外の短期国債・現金預金は省略。各報告書の承認日は4月30日・7月31日・10月30日、取得は10月31日。9月末の報告書は監査済みの2025年財務諸表の会計方針を適用、3月末・6月末は適用前の数字

9月末の余剰準備金は、テザーの3月末の準備金報告の82.3億ドル(約1.30兆円)を下回る。

テザーは発表文で、米国短期国債の直接・間接の保有を計1,324億ドル(約20.9兆円)としているが、その内訳は示していない。

JinaCoinの計算では、総資産に占める米国短期国債の割合は64.2%で、6月末の61.2%から約3ポイント上がった。

準備金に含む暗号資産(仮想通貨)のビットコインBTCBTCの評価額は83.7億ドル(約1.32兆円)で、6月末の58.0億ドル(約9,139億円)から44%増えた。

報告書は、同社が管理するウォレットに保有するビットコインを、ブルームバーグが公表した9月30日の終値1 BTC=8万3,621.23ドル(約1,318万円)で評価している。6月末の報告書では5万8,642.15ドル(約924万円)で、評価に使った価格は42.6%上昇した。

金地金は190.8億ドル(約3.01兆円)で、6月末から1.3%増えた。評価に使った金価格は1トロイオンス4,157.41ドル(約65万5,000円)で、6月末の4,008.02ドル(約63万2,000円)から3.7%上がっている。

担保付き貸付は141.8億ドル(約2.23兆円)、上場株式は41.8億ドル(約6,586億円)、その他の投資は60.0億ドル(約9,454億円)で、いずれも6月末を上回った。上場株式は、金やビットコインなどに間接的に投資する株式で構成される。

テザーの報告書、2025年末の純資産を監査済みの数字に変更──訴訟の引当金は計上せず

報告書の純資産の増減表によると、2025年末から9月末までの財務上の損益は16.6億ドル(約2,616億円)の黒字、資本の純移動は5.19億ドル(約818億円)のマイナスだった。発表文が示す1〜9月の純営業利益45億ドルとは別の数字で、発表文は両者の関係を説明していない。

起点となる2025年末の純資産は68.14億ドル(約1.07兆円)とされ、6月末の報告書の63.38億ドル(約9,987億円)から変わった。表と本文で比較に使った3月末・6月末の数字は会計方針をそろえる前のもので、9月末の報告書はそれらを示し直していない。

報告書の脚注によると、2025年の財務諸表が監査を経て8月13日の株主総会で承認された。9月末の報告書はその会計方針を期中の数字にも当て、2025年末の比較の数字もそれに合わせたという。

6月末の報告書では、1〜6月の財務上の損益は31.71億ドル(約4,997億円)の赤字だった。会計方針をそろえる前の数字で、9月末の報告書は1〜6月分を示していない。

BDOの保証は9月30日(協定世界時23時59分)時点の残高に限られ、その前後の動きは検証の対象外。報告書末尾の注記(会社の概要など)にも保証は及ばない。

同社は、ニューヨークの裁判所で被告となっている集団訴訟1件について、結果を合理的に見積もれないとして引当金を計上していない。2017〜18年のビットコイン価格の下落をめぐる訴えで、6月末の報告書と同じ記載だ。

テザーのパオロ・アルドイーノCEOは、人々が最も必要とするとき、市場や金融システムが圧力を受けるときも含めて、USDTが頼れる存在であり続けるようにするのが同社の責任だと説明した。償還に応じる流動性と、人々が頼れる基盤を支える財務の強さを備え、長期的な視点で事業を築いているとも述べた。

関連:テザー、四半期で約15億ドルの純営業利益──USDTのシェアは60%を突破
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=157.57円)

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SOURCES:Tether
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株式会社jaybe 代表取締役。香川県三豊市出身。2010年4月、株式会社一誠社入社。2011年よりFX取引を開始。2016年3月30日、bitFlyer代表取締役社長・加納裕三氏が出演する動画で仮想通貨に興味を持ち、 1BTC価格47,180円で0.02BTCを購入したことが仮想通貨投資の始まり。2017年11月、仮想通貨投資で身に付けた知識・経験を活かし、自身初のブログ「次男坊の仮想通貨な日」を立ち上げ。2018年4月、JinaCoinの前身である「ジナキャッシュ」開設。2019年10月、収益の安定化に成功し、株式会社一誠社を退職、個人事業主として独立。2020年6月、事業拡大に伴い、株式会社jaybe(法人番号:7470001018079)を創業。 2023年、メディアの名称を「JinaCoin」に変更。月間15万PVを超える仮想通貨情報メディアに成長させる。現在は仮想通貨投資を行う傍ら、仮想通貨の普及活動やマーケットリサーチ等を行なっている。2024年6月、一般社団法人 日本クリプトコイン協会の「暗号通貨認定アドバイザー」資格を取得。仮想通貨投資活動:現物保有・デリバティブ取引・DeFi運用・エアドロップ活動。好きな銘柄:ビットコイン。著書:海外FXのはじめ方完全ガイド。WEB取材:凄腕FXトレーダーへインタビュ ー!vol.8=TitanFX。趣味:投資全般・SEO・読書
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