米ドル連動ステーブルコイン「USDT」(
USDT)を発行するテザーは7日、カザフスタンの中央銀行であるカザフスタン国立銀行、アラタウ市当局と覚書を結んだと発表した。カザフスタンの通貨テンゲに連動するステーブルコインの構想と、試験運用の提案をまとめる。資産のトークン化の枠組み作りでは、テザーのトークン化基盤の活用も視野に入れる。
テザーとカザフスタン中銀の覚書、テンゲ連動ステーブルコインの構想作りへ
テザーの発表によると、3者はステーブルコインの発行に関する海外のモデルを共同で調べ、用途を定めたうえで、テンゲに連動するステーブルコインの構想と試験運用の提案を作る。発行の時期や発行体、使うブロックチェーンは示されていない。
資産のトークン化では、テザーのトークン化基盤「Hadron」の活用を視野に、優先する資産の種類を決め、アラタウ市で試験事業を始める。アラタウ市当局は、特別な法制度のもとで同市の行政と規制づくりを担う機関で、同市を中央アジアのデジタル技術とフィンテックの拠点にするために設けられた。
3者は、中銀の職員などを対象に、ステーブルコインの発行や準備資産の管理、実物資産のトークン化に関する研修も行う。
テザーのパオロ・アルドイノCEOは、カザフスタンは資産のトークン化と戦略的な準備金の枠組みについて、慎重かつ先を見据えた形で検討していると述べた。中銀のビヌル・ジャレノフ副総裁は、金融の安定、取引の透明性、投資家の保護が最優先であることに変わりはないとした。
カザフスタン中銀のサンドボックス、ステーブルコインの承認案件は3件から8件に
カザフスタン国立銀行は2025年7月28日、デジタル資産の規制サンドボックス(限定された条件で新しいサービスを試す制度)を始めたと発表していた。最初の試験は4つの分野で、その1つがテンゲ建ての法定通貨担保型ステーブルコインである。
中銀は当時、テンゲ建てのステーブルコインを、テンゲ建て金融商品の魅力を高めるため、ドル建てステーブルコインの代替になりうるものとして試験すると説明していた。今回の覚書の相手は、ドル連動ステーブルコインの発行体であるテザーだ。
テザーは5月にも、ジョージア政府と共同で、同国の通貨ラリに連動するステーブルコイン「GELT」を発行すると発表している。
中銀が公表している参加企業の名簿によると、承認を受けた企業は2025年10月時点の8社から、2026年7月時点では37社(うち3社は除外済み)に増えた。ステーブルコインのほか、暗号資産(仮想通貨)の取引所や支払いの案件も加わっている。
| 分野 | 2025年10月時点 | 2026年7月時点 |
|---|---|---|
| 法定通貨担保型ステーブルコイン | 3件 | 8件(うち1件は除外済み) |
| 暗号資産の取引所・交換 | 2件 | 9件 |
| 暗号資産による支払いの受け入れ | 0件 | 4件 |
| 不動産・実物資産のトークン化 | 3件 | 6件 |
| その他 | 0件 | 10件(うち2件は除外済み) |
| 合計 | 8件 | 37件(うち3件は除外済み) |
2026年7月時点の名簿には、暗号資産で受け取った支払いをテンゲに換える案件として、Bybit LimitedやAlatauCityBankも載っている。
2025年10月時点の名簿では、テンゲ担保のステーブルコインを発行する案件として、Intebix Ltd.が載っていた。2026年7月時点の名簿にこの記載はなく、Intebix EVOの案件が「デジタル資産取引所の運営」として載っている。
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