米SEC、仮想通貨保管ガイド発行──秘密鍵紛失で「永久に資産失う」と警告

shoko-koyama
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用
Highlights
  • 米証券取引委員会(SEC)投資家教育支援室が暗号資産の保管方法に関する投資家向け公報を発行
  • ホットウォレット(インターネット接続型)とコールドウォレット(物理デバイス型)、自己保管と第三者保管の違いを詳説
  • 秘密鍵紛失で資産が永久に失われるリスクを強調、多要素認証の使用とフィッシング詐欺への警戒を推奨

米証券取引委員会(SEC)の投資家教育・支援室は12日、個人投資家向けに暗号資産のカストディ(保管)に関する投資家向け公報を発行した。暗号資産の保管方法と保管場所について基礎知識を提供し、リスクと注意点を詳説している。

カストディの基礎と秘密鍵の重要性

SECは、暗号資産のカストディを「暗号資産がどのように、どこに保管され、アクセスされるか」と定義。暗号ウォレットには秘密鍵(取引を承認する鍵で、紛失すると資産が永久に失われる)と公開鍵(取引を検証し、資産の受け取りを可能にする鍵)が含まれると説明している。

ウォレットの種類は大きく2つに分類される。ホットウォレットはインターネットに接続されており、利便性が高い一方でサイバー脅威リスクが高い。コールドウォレットは物理デバイスでインターネットに接続されず、一般的により安全だが物理的損失や破損のリスクがある。また、ウォレット復旧に不可欠なシードフレーズの重要性も強調されている。

保管方法は、自己保管(投資家自身が秘密鍵を保有・管理する方法で、セルフカストディとも呼ばれる。セキュリティに全責任を負い、鍵やウォレットの紛失・ハッキングで資産喪失のリスクが高い)と第三者保管(暗号資産取引所などの専門事業者に保管を委託する方法で、カストディアンと呼ばれる専門事業者が投資家に代わって秘密鍵を管理する。カストディアンのハッキング、破綻、倒産リスクがある)に分けられる。

SECは、第三者保管を選ぶ際の重要な質問事項として、カストディアンの背景調査、破綻時の資産保護措置、保管方法、再担保化(リハイポセケーション)の有無、プライバシーポリシー、手数料体系などを挙げている。

SECは、暗号資産を保護するための一般的なアドバイスとして、カストディアンの徹底調査、秘密鍵やシードフレーズを決して他人と共有しない、資産情報の非公開、フィッシング詐欺への警戒、強力なパスワードと多要素認証の使用を推奨している。

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仮想通貨歴5年。ニュース記者歴3年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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