ソラナブロックチェーン基盤のクレジットカードプロジェクト「Moto」は17日、180万ドル(約2.8億円)のプレシード資金調達を完了した。エターナ・キャピタルとサイバー・ファンドが共同主導し、ウェイティングリストの受付を開始している。
債務を自動返済する初のオンチェーン・クレジットカード
Motoは、利回りを生成するステーブルコインを担保に、クレジットカード債務を自動返済する仕組みを実現した。既存の「暗号資産(仮想通貨)カード」の多くは事前チャージ型のデビットカードだが、Motoは非カストディアル型スマートコントラクトを活用し、決済時点で取引額を立て替え、月末に利回り付き担保から自動決済する。
ユーザーは預金に対して最大5%の年利を獲得できる。例えば1万ドル(約155万円)を預け、月間1,000ドル(約15.5万円)を支出した場合、月間利回り約41.60ドル(約6,500円)が発生し、支出の4.2%を相殺できる。さらに全支出に最大5%のキャッシュバックを提供する。
ティア制を採用し、預金額に応じて特典が向上。ティア1(0〜10万ドル)は5%キャッシュバック+2%利回り、ティア3(50万ドル以上)は5%キャッシュバック+5%利回り+YouTube Premium等の限定特典が付帯する。
Motoはビザ最上位の「ビザ・インフィニット」カードとして提供され、空港ラウンジ、コンシェルジュサービス、限定イベントなどプレミアム特典を標準装備する。
エターナ・キャピタルは「Aave v3だけで約300億ドル(約4.7兆円)の未使用借入枠があり、DeFi貸付市場全体のTVLは約550億ドル(約8.5兆円)に達する。Motoはこの膨大な流動性を消費者向けクレジット市場に橋渡しする」と指摘している。
Motoは初期段階として暗号資産富裕層20名を対象に先行展開するが、最終的にはブロックチェーンを意識しない一般消費者にも展開する計画だ。現在、公式サイト(moto-card.com)でウェイトリストへの登録を受け付けており、一般ユーザー向けの展開も将来的に予定されている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=155.41円)




