カナダ企業「マタドール」、300万カナダドル私募増資──ビットコイン × 金戦略を加速

木本 隆義
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最大545万ユニット発行、1株 + 1/2ワラント構成

ビットコインに特化したテクノロジー企業兼投資会社「Matador Technologies Inc.(マタドール・テクノロジーズ)」は9日、1ユニット当たり0.55カナダドルの私募増資証券を最大5,454,546ユニット発行し、総額最大300万カナダドルを調達する計画を発表した。

同社はブロックチェーン技術を用いて金などの実物資産をデジタル化し、価値の保存と成長を図る金融ソリューションを開発している。これは、デジタルゴールドプラットフォームを通じ、ユーザーが24時間365日金を売買・保管できる環境を提供し、伝統的資産と最新テクノロジーの長所を融合することを目指すものである。

今回の私募(ノンブローカード・プライベートプレースメント)では、各ユニットに普通株式1株と、普通株式購入ワラントの2分の1個を組み合わせる。ワラント1個につき、普通株式1株を行使価格0.75カナダドルで購入でき、行使期間は発行日から12ヵ月間。発行から4ヵ月経過後、カナダの新興企業向け市場「TSX Venture Exchange(TSXベンチャー取引所)」で、同社株が5営業日連続で終値1.05カナダドル以上となった場合、同社はプレスリリースで通知するだけでワラントの有効期限を30日後に前倒しできるアクセラレーション条項を行使できる。

発行される証券には、カナダ証券法に従い、発行日から4ヵ月の譲渡制限期間が設けられる。今回の募集は目論見書提出義務の適用除外制度を活用し、カナダ全州および当社が適切と判断する他の法域で「適格投資家(Accredited Investors)」を対象に販売される。

調達資金は、おおむね三等分して①ビットコインの購入、金資産取得と「Grammies(1グラム金 + デジタルアート)」事業の推進、そして③一般的な運転資金に充当される予定である。

なお、マタドールは2024年末にも450万ドル相当のビットコイン購入を発表しており、今回の私募増資によってさらに暗号資産(仮想通貨)戦略を拡充させる可能性もありそうだ。企業の資産防衛策としてのビットコイン活用が、着実に広がりを見せている。

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フリーエコノミスト。仮想通貨歴は9年。Liskで大損、BTCで爆益。タイの古都スコータイで、海外進出のための市場調査・戦略立案・翻訳の会社を経営。1973年生。東海中高、慶大商卒、NUCB-MBA修了。主著『マウンティングの経済学』。来タイ12年。
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