Hyperliquid、公式Xがハッキング被害──偽のエアドロ情報を拡散

ヤマダケイスケ
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

運営が注意喚起、影響はXアカウントのみに限定

分散型取引所(DEX)「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の公式Xアカウントが1日、ハッキング被害を受けたことが明らかになった。攻撃者は同取引所が発行する独自トークン「HYPE」の偽のエアドロップ情報を投稿し、ユーザーを不審な問い合わせリンクへ誘導するという手口を用いていた。

この件について、ハイパーリキッドの運営に関わるiliensinc氏は公式Discord(ディスコード)上で声明を発表。Xアカウントが第三者により不正にアクセスされたことを報告し、「現在Xアカウントは復旧中であり、アカウントから発信される新たな投稿やリンクはすべて偽物である」と注意を促した。また、ハッキングの影響はXアカウントに限定されており、ハイパーリキッドのプラットフォームそのものや運営財団は安全であると付け加えている。

Hyperliquid公式Discord
出典:Hyperliquid公式Discord

現在、問題となった投稿は削除されているものの、それ以前にも同様の投稿が複数回繰り返されており、SNS上のユーザー間では不審なリンクに対する警戒が強まっている。該当リンクを誤ってクリックしてしまう可能性を懸念し、他の利用者に対して拡散防止やリンクを踏まないよう呼びかける動きもみられている。

2025年に入って以降、暗号資産(仮想通貨)関連の公式Xアカウントを狙ったハッキングが相次いでいる状況だ。2月27日、ミームコイン発行プラットフォーム「Pump.fun(パンプドットファン)」の公式Xアカウントが乗っ取られ、偽のガバナンストークン発行を装った投稿が行われた。さらに4月28日には、国内の仮想通貨取引所「Coincheck(コインチェック)」の公式Xアカウントもハッキング被害に遭い、一時的にすべてのサービスを停止する事態に至っている。

公式アカウントであってもハッキングを受ければ、偽の投稿内容でも信頼性の高い情報源と誤解される可能性がある。被害の拡大を防ぐには、ユーザーが投稿内容に対する警戒心を持ち、リンクのクリックや投稿の拡散を慎重に行う必要がある。SNSを利用した攻撃の巧妙化も進む中で、セキュリティ意識の向上がより一層求められている。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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