テクニカルや大口買いなどが上昇を後押し
分散型取引所(DEX)「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」のネイティブトークンである「HYPE」は25日、暗号資産(仮想通貨)市場の好調な流れを受けて過去最高値を更新した。執筆時点でのHYPE価格は前日比+2.0%の約39.86ドルで推移しており、23日に記録した過去最高値である約37.50ドルを上抜けている。

HYPEは日足チャートにおいて、価格上昇継続の兆候を示すチャートパターンである「カップ・アンド・ハンドル」を形成。テクニカル分析の観点からも、今回の価格上昇は投資家からも注目されていたと言えるだろう。
2月中旬以降、HYPE価格は一時10ドルを下回るタイミングも見られたが、その後の急反発によって再び上昇基調に転じている。5月22日には力強い大陽線が出現し、強い抵抗帯として意識される28ドル付近のネックラインを明確に突破。長期的な上昇トレンドの継続を裏付けた形となっている。
このようなテクニカル的な要因に加え、ビットコイン主導の仮想通貨市場の追い風ムードもHYPE高騰の後押しになったとみられる。その一方、大口投資家の動向がHYPEの価格高騰に強く影響していると考えるものも少なくない。
オンチェーンデータを追跡する「Lookonchain(ルックオンチェーン)」は25日、5つの大口ウォレットが過去2日間で合計794,104 HYPE(約2,780万ドル、約39.6億円相当)を購入していたと公式Xで共有した。こうした大規模なHYPE購入の動きからは、大口投資家によるHYPEの将来性や今後のさらなる価格高騰への期待感が垣間見える。
また、SNS上では過去に急騰した仮想通貨と対比し、HYPEが急騰する可能性を唱える声もみられている。仮想通貨系インフルエンサーのAnsem氏は22日、2021年におけるソラナ(SOL)の価格チャートと現在のHYPEの価格チャートが酷似していると公式Xで指摘。今後、HYPEが過去最高値を更新するだろうとの見解を示していた。
テクニカルとファンダメンタルの両面でポジティブな要素が重なりつつある今、HYPEがさらなる高値を目指す展開に注目が集まる。トークン発行母体であるハイパーリキッドの技術革新はもちろんだが、今後の市場動向と大口投資家の動きもHYPEの行方を占う重要な鍵となりそうだ。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.57円)