イーサリアム、オンチェーンデータから史上最高値更新を予想
仮想通貨市場のオンチェーンデータを提供している「CryptoQuant(クリプトクワント)」は、イーサリアムが今後史上最高値を更新する可能性について分析した。
同社の認定アナリストMaartunn氏による分析では、イーサリアムはビットコインよりも遅れて上昇するが、史上最高値更新の可能性は十分あるとした。分析にはオンチェーンデータ上の過去サイクルから検証した説明も含まれている。
イーサリアム、長期保有者の保有量増加
アナリストの見解では、イーサリアムの累積アドレス(Accumulation Adress)の保有量が、ビットコインが最高値を更新した時と同様だと指摘した。
累積アドレスとは、同社によって開発されたオンチェーン指標で、個人または機関投資家によって長期投資されている仮想通貨やウォレットに保有されている仮想通貨のことを指し、流入だけで流出しない、いわゆる『ガチホ』(英語ではHODL)状態の仮想通貨のことを表している。
現在のイーサリアムとビットコインの累積アドレスは以下の通りだ。
- 累積アドレスのイーサリアム残高= 1950万ETH、780億ドル
- 累積アドレスのビットコイン残高= 280万BTC、2,800億ドル
イーサリアムは、ビットコインと比べて、約4分の1ほどの価格にとどまっているが、ビットコインと同様に上昇し続けているため、イーサリアムもビットコインと同様に史上最高値に達する可能性が高いと述べている。
一緒に投稿された画像には、イーサリアムとビットコインの累積アドレスの推移が表されており、いずれの銘柄も類似したチャートを形成していることが確認される。
イーサリアム現物ETFへの資金流入が急増
さらに、イーサリアム現物ETFへの資金流入が先月11月から急増していることも、イーサリアムの価格を押し上げる要因の1つだと述べている。
イーサリアムETFへの純流入を表したグラフでは、直近一ヶ月で過去の純流入量と比較してはるかに大きい金額がETF市場に流入していることが認識できる。また、以下の数日には大規模な額の流入が確認され、イーサリアムの価格は大きく上昇した。
- 2024年11月11日:11億ドル
- 2024年11月21日:7億5400万ドル
- 2024年11月25日: 6億2900万ドル
- 2024年11月27日: 8億8300万ドル
- 2024年12月4日:8億3900万ドル
過去サイクルでイーサリアムはビットコインより遅れて大きく上昇
アナリストの見解では、「現在イーサリアムは、ビットコインと比較して弱気なパフォーマンスを見せており、これは前回の2021年バブルとは違うサイクルだ」とした。また、「イーサリアムは、ビットコインよりも遅れて上昇する」と加えて述べた。
一緒に投稿された画像には、前回の仮想通貨バブルのビットコインとイーサリアムの値動きが示されている。チャートからは、バブルの途中までビットコインとイーサリアムは類似した上昇幅を記録していたが、2021年5月にイーサリアムが急騰して、結果的にビットコインと比べて非常に高いパフォーマンスを見せたことが確認できる。
ビットコインは2020年9月から2021年3月の間で480%上昇して最高値を更新し、イーサリアムは同時期に427%上昇した。イーサリアムの史上最高値更新は、その2ヶ月後の2021年5月に達成され、結果的には1114%の上昇幅を記録した。
以前の上昇サイクルと同様の値動きをする場合、イーサリアムの本格的な価格上昇はビットコインより少し遅れて行われ、今後史上最高値を更新する可能性を指摘している。
先物市場の売り取引量が原因で売り圧力強まる
アナリストは、イーサリアムの弱含みの原因として、先物市場の売り取引量について述べた。1日の先物市場での売り取引量は、4億ドルと過去最低水準を記録しており、市場に売り圧力が働いていることを指摘した。
過去2021年5月にビットコインがピークに達した際も似たようなサイクルが確認され、その2ヶ月後にイーサリアムの史上高値が更新されたことから、現在の価格より今後さらに成長する可能性があると述べている。
情報ソース:CryptoQuant公式X
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