フィンテック企業DealBox(ディールボックス)の創業者トーマス・カーター氏は18日、暗号資産市場の時価総額が2026〜2027年のサイクルで20兆ドル(約3,106兆円)に達する可能性があるとの見通しを示した。世界の投資可能資産からの配分比率を根拠とし、条件が整えば25兆ドル(約3,883兆円)も視野に入るとしている。
なお、現在のビットコインドミナンス約59%を基に試算すると、暗号資産市場全体の時価総額が20兆ドルに達した場合、ビットコイン価格
BTCは約59万ドル(約9,168万円)となり、現在の67,847ドル(約1,054万円)から約8.7倍となる計算だ。
カーター氏「暗号資産は伝統的金融の内部に組み込まれる」
カーター氏は「暗号資産が伝統的金融を置き換える話ではない。決済レイヤーや流動性レイヤーとして内部に組み込まれていく」と述べ、今回の予測は投機的な強気論ではなくグローバルな資本配分の構造変化に基づくと強調した。同氏は大手会計事務所PwCのデータを引用し、世界の投資可能資産が2024年の約345兆ドル(約5京3,578兆円)から2020年代末に約482兆ドル(約7京4,855兆円)へ拡大すると指摘。2026年時点の約385兆ドル(約5京9,791兆円)の5%にあたる約19兆ドル(約2,951兆円)が暗号資産へ配分されるシナリオは合理的だと主張している。
カーター氏は、2016年の暗号資産市場の時価総額が200億ドル(約3兆1,060億円)未満だった時期から、デジタル資産の長期拡大を提唱してきた人物である。当時掲げた「時価総額1兆ドル(約155兆円)到達」の目標はその後達成されており、今回の予測も同じ構造のフレームワークに基づくという。
予測の土台となっているのが、2025年に進んだ制度の整備である。カーター氏は、決済用ステーブルコインの連邦規制枠組みを定めるGENIUS法の成立や、ステーブルコインの時価総額が3,000億ドル(約46兆5,900億円)を突破した点を転換点として挙げた。また、SEC(米証券取引委員会)が現物暗号資産ETP(上場取引型金融商品)の上場手続きを簡素化し、ETFが証券口座や退職金プラットフォームへ拡大した点も強調した。さらに、コインシェアーズのデータとして、デジタル資産投資商品への純流入額が約470億ドル(約7兆2,991億円)に到達した点にも言及。これらの動きを踏まえ、暗号資産市場は「アクセスの段階」から「配分の段階」へ移行しつつあるとの認識を示した。
トークン化資産の浸透も進んでおり、2025年末にパブリックブロックチェーン上のトークン化米国債の規模は約100億ドル(約1兆5,530億円)に到達。コインゲッコーのデータでは、142社の上場企業がバランスシート上に約1,370億ドル(約21兆2,761億円)のデジタル資産を保有している。カーター氏はこうした企業を「DATCOS」と呼び、暗号資産を現金や国債と並ぶ財務資産として扱う動きが広がっていると指摘した。
同氏は規制対応済みの投資商品や企業財務での採用、オンチェーン流動性の拡大が重なることで、次のサイクルで暗号資産市場の時価総額が20兆ドル(約3,106兆円)規模に到達し得るとの見方を示した。
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