暗号資産(仮想通貨)取引所大手のコインベース(COIN)が開発するイーサリアム
ETHのレイヤー2(L2)、Base(ベース)は10月22日(UTC)、ノードソフトの新版を公開し、ブロックの生成を2秒に1つから200ミリ秒(0.2秒)に1つへ変えるアップグレード、Denim(デニム)をメインネットで5日18時(UTC、日本時間6日3時)に有効にすると告知した。テスト用のネットワークSepolia(セポリア)では10月21日(UTC)に有効になっている。これまで0.2秒ごとの仮の確定を出していた仕組みは有効化後になくなり、使っているアプリは移行が必要になる。
ベースのデニム、メインネットは日本時間6日3時の予定
日時を示したのは、ベースがGitHubで公開したノードソフトv1.5.1のリリース文だ。メインネットのノード運営者に、デニムに向けて5日18時(UTC)までにこの版へ更新するよう求めている。
ベースの公式Xアカウントも10月31日の週刊まとめで、メインネットへの導入を5日と書いた。
デニムは、ベースにとって今年4回目のアップグレードにあたる。
一方、公式ドキュメントのデニムのページは、執筆時点(日本時間2日10時46分)でもメインネットを「Planning」(計画中)、「November 2026」と表示する。アップグレード一覧のページによると、日付が月だけのものは計画上の目標で、変わることがある。
仕様のページは、メインネット用のノードの版を未公開と記載している。
メインネット対応を明記したv1.5.1の公開後も、この記載は執筆時点で変わっていない。
ベースは今年のアップグレードを、いずれも先にセポリアで有効にしてからメインネットに移してきた。これまでの3回は、セポリアから7〜38日後だった。
| アップグレード | セポリア | メインネット |
|---|---|---|
| Azul | 4月20日 | 5月28日 |
| Beryl | 6月18日 | 6月25日 |
| Cobalt | 9月23日 | 9月30日 |
| デニム | 10月21日 | 11月5日(予定) |
ベースは0.2秒ごとに正式なブロック、仮の確定は廃止へ
公式ドキュメントによると、デニムでは2秒に1つだった正式なブロックが、1秒に5つになる。0.2秒ごとのブロックは、それぞれが独自のブロック番号、ハッシュ、状態ルート、レシートを持つ。
なくなるのは、Flashbots(フラッシュボッツ)と共同で作ったFlashblocks(仮の確定の仕組み)だ。2秒のブロックを0.2秒ごとの10個の小さな単位に分けて配り、取引がブロックに入ることを先に知らせてきた。ベースはこの仕組みの生成をやめ、0.2秒ごとの正式なブロックに置き換える。
移行ガイドによると、pendingタグで読む未確定の状態と仮の確定の状態には、デニム後に直接の代わりがない。仮の確定の購読は通常のブロックの購読に、pendingタグを使う呼び出しは正式なブロックを読む通常の呼び出しに切り替える必要がある。
コントラクトが使う時刻(block.timestamp)は、これまでどおり秒単位のままだ。秒より細かい部分は新しい仕組みでブロックごとに記録し、コントラクトから読めるようにする。ノードの応答にはミリ秒単位の時刻の欄(timestampMs)が加わる。
公式ドキュメントによると、ベース独自のトークン規格B20の送金ルールの強化も含まれる。送り先を誤ってトークン自身のアドレスにした送金や発行は、資金が動かせなくなる代わりに失敗するようになる。
JinaCoinが日本時間2日10時49分、ベースの公開ノードで直近1,000ブロックの時刻の差を調べたところ、メインネットは2,000秒(1ブロックあたり2秒)、セポリアは200秒(同0.2秒)だった。セポリアのブロックには、ミリ秒単位の時刻の欄が付いていた。
ほかのチェーンでは、ソラナ
SOLがブロックの間隔を400ミリ秒から200ミリ秒へ4段階で縮め、10月に終えた。合意形成の新方式Alpenglow(アルペングロー)の導入とは別の変更だ(ソラナのアルペングロー稼働の記事)。
デニム後、ブロック数で測る期間は10分の1に
仕様のページは、デニム後はブロック番号が実際の時間に対して10倍の速さで進むと注意を促している。ブロックの数を期間として使う仕組みは、有効化の後、意図した長さの10分の1しか続かない。
- ロック期間、クールダウン、引き出しまでの待ち時間:10分の1の時間で終わる
- 権利確定(ベスティング)や発行のスケジュール:10倍の速さで進む
- ブロックごとの上限:1秒あたりの上限が実質10倍になる
- ガバナンスの投票の待機期間・投票期間:10分の1に縮む
時刻(block.timestamp)で期間を測る仕組みは、これまでどおり動く。ブロック数が書き換えられないコントラクトに組み込まれている場合は、有効化の後に直せない。
公式ドキュメントは、作り直せるコントラクトではブロック数を時刻の比較に置き換え、ガバナンスで変えられる値は有効化に合わせて10で割るよう勧める。変えられないコントラクトについては、有効化の前に影響を見積もり、移行を計画するよう促している。
検証の場としては、すでに0.2秒ごとのブロックを作っている開発者向けのネットワークVibenetを挙げた。
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