暗号資産(仮想通貨)取引所「BitMEX(ビットメックス)」の共同創業者アーサー・ヘイズ氏が6日、最新のエッセイを更新した。この中でヘイズ氏は、米国によるベネズエラのマドゥロ大統領の拘束と石油資源の実質的な支配を「米国の植民地化」と表現し、この地政学的な動乱が最終的にビットコイン
BTC価格を押し上げると予測している。
経済拡大継続と石油価格抑制がリスク資産の追い風に
ヘイズ氏の議論の中心にあるのは、米国の国内政治、とりわけ選挙を見据えた有権者の心理だ。米国の有権者が最も重視するのは経済とインフレであり、特に公共交通機関が乏しい米国にとっては、ガソリン価格のインフレが選挙における重要な指標だと指摘する。
トランプ政権がベネズエラへの強硬姿勢を取った背景には、エネルギーコストを強制的に引き下げ、景気を刺激しながらもインフレを抑え込むという合理的な計算があるとヘイズ氏は語っている。
この戦略が機能する限り、米政府は経済成長を維持するため、市場へ大量のドルを供給し続けることが可能になる。いわゆる「マネープリンティング」が継続されることでドルの流通量が増え、通貨価値は相対的に低下。その結果、行き場を失った資金が、ビットコインのようなリスク資産へ流入しやすくなるというのがヘイズ氏の見立てだ。
だが、ヘイズ氏の見立ては無条件ではない。石油価格が経済拡大とともに急上昇すれば、インフレ圧力が強まり、金融緩和の継続が難しくなるという。そうした局面ではリスク資産に逆風が吹く一方、経済拡大が続きつつも石油価格が抑制される場合には、リスク資産に資金が流入しやすくなると整理している。
2026年の投資戦略も共有、BTC・ETHの一部をプライバシー・DeFi銘柄へ再分配
ヘイズ氏はエッセイの最後に、2026年に向けた投資戦略として最大限のリスクを取る姿勢を強調した。具体的にはビットコインやイーサリアム
ETHの一部を売却して資金を捻出し、Zcash(ZEC)
ZECをはじめとしたプライバシー関連銘柄や分散型金融(DeFi)銘柄へ再分配する方針を示している。
一方で、ヘイズ氏は明確な出口戦略も共有。仮に石油価格が上がり、米政府がドルの増刷を止める兆候が見えた場合、小規模銘柄を売却し、ビットコインやリキッドステーキングされたイーサリアム(mETH)を買い戻すとしている。
地政学や国内政治、金融政策が複雑に絡み合う中で、ヘイズ氏は暗号資産がその受け皿になる可能性を示している。今後の米国の政策動向が、同氏の予測を裏付ける形で市場にどのような影響を与えるのか、引き続き注目が集まりそうだ。
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