アーサー・ヘイズ氏、ビットコイン11万ドル到達を予測|従来の弱気見通しを修正

伊藤 将史
10 Min Read
画像はArthur Hayes氏公式mediumより引用

FRBのQT終了やインフレ見解を根拠に強気予測を提示

暗号資産(仮想通貨)取引所「BitMEX(ビットメックス)」の共同創業者アーサー・ヘイズ氏は24日、ビットコイン価格の予測を発表した。

ヘイズ氏は自身のXで「ビットコインは76,500ドル(約1,146万円)を再テストするまえに、110,000ドル(約1,648万円)に達するだろう」と投稿。執筆時点でのビットコイン価格は86,180ドル(約1,291万円)であり、大幅な上昇を見込んでいることになる。

ヘイズ氏は3月4日に公開した自身のブログで、「仮想通貨市場は依然として強気サイクルにあるものの、世界の金融市場は近々深刻な下落相場に突入する可能性があり、ビットコイン価格は70,000ドル(約1,048万円)まで低下するかもしれない」と予測していたが。しかし、今回の発言からは、よりポジティブなスタンスへ転じた様子がうかがえる。

なお、ヘイズ氏は20日のポストで「おそらく、ビットコインは77,000ドル(約1,153万円)が底だった」とも述べている。

「JAYPOW(FRB=連邦準備制度理事会・パウエル議長の通称)は期待に応え、QT(量的引き締め)はほぼ4月1日に終了する」と投稿し、そのうえで「本格的な強気相場となるには、SLR(補完的レバレッジ比率)免除か、QE(量的緩和)の再開が必要だ」と指摘した。

24日のポストでは、ビットコイン価格上昇の根拠として「FRBは国債のためにQTからQEに移行する。そして関税措置は『一過性のインフレ』を引き起こすだけだから問題ではない。JAYPOWがそう言っていた」と述べている。これは、19日の記者会見でパウエル議長が関税によるインフレの影響を「一過性」とした発言を踏まえたものとみられる。

さらにヘイズ氏は、この投稿について「TikTok peanut brain(TikTokのような短尺メディアによって思考力が鈍った人を揶揄するスラング)」向けの要約であると皮肉交じりに述べており、詳細は次回のエッセイで解説するとしている。

ヘイズ氏の発言は仮想通貨市場において一定の影響力を持っており、その価格予測は投資家心理にも影響を与える可能性がある。ただし、今回のポストにはユーモアや皮肉も含まれているため、今後、彼がブログ「Crypto Trader Digest」に投稿するであろう記事で、どのようなロジックで解説されるのか注目したいところだ。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=149.8円)

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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