分散型DEXアグリゲーターの1inch(ワンインチ)は28日、直近で独自トークン「1INCH」の価格が急落したことを受け、運営やチームによるトークン売却を明確に否定した。SNS上では一部ユーザーによる「関連アドレスの大量売却」を指摘する投稿が拡散されており、ワンインチはこれに対する公式な見解を示した形だ。
1,400万枚の大量売却がSNSで指摘、公式ウォレットの関与なし
今回の騒動のきっかけとなったのが、暗号資産(仮想通貨)インフルエンサーの余烬氏の投稿だ。同氏は27日、ワンインチ投資家またはチーム関連とみられるアドレスが、1,400万枚の1INCH
1INCHを一括売却したと指摘している。
当該アドレスは1年前にベスティング解除で1,500万枚の1INCHを取得しており、過去にも一部を段階的に売却したという。今回の取引は約183万ドル(約2.8億円)相当となっており、売買直後に1INCHは約7%下落を見せたと余烬氏は強調した。
こうした市場での見方を受け、ワンインチ公式は「関連エンティティやチーム、トレジャリーのマルチシグが管理するウォレットから1INCHが売却された事実はない」と説明している。加えて、第三者が保有するトークンの取引判断については「管理していない」と説明した。
また、ワンインチの2019年以降の累計スワップ取引量が約8,000億ドル(約122兆円)に達していることや、弱気相場でも日次で数億ドル規模の取引量を維持している点が挙げられ、プロジェクトとしての基盤や方向性に変化がないことも同声明内で強調されている。
一方、1INCHは2025年10月以降、下落基調が継続している。2026年に入って一時的に価格を戻す勢いが見られたが、その後買いの勢いは失速。27日には前日比16.42%安となる約0.116ドルの終値を記録し、2025年10月の安値圏まで価格が落ち込んでいる状況だ。

なお、運営チームは2026年中に1INCHのトークノミクスの一部を見直すとしており、市場下落時や流動性が低い局面での耐性を固めていく方針を示している。こうした施策や今後の市場環境が1INCHの価格形成にどう影響していくかに注目していきたい。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=152.9円)
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