トランプコイン、大規模アンロック開始──供給増による売圧リスクに警戒

JinaCoin編集部
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3年かけて毎日アンロック、総額約8,736億円

ドナルド・トランプ米大統領の公式ミームコイン「OFFICIAL TRUMP(TRUMP・トランプコイン)」のトークンアンロックが、4月19日午前9時27分(日本時間)から始まる。今回のアンロックは、トークン供給スケジュールの一環として実施されるもので、2028年1月16日(日本時間)までの約3年間、毎日継続的に実施される予定だ。

トランプコイン「TRUMP」のアンロックスケジュール
アンロック・スケジュール(出典:DeFiLlama

トランプコインは、トランプ氏の名を冠した公式ミームコインとして2025年1月に登場し、総供給量は10億コインに設定されている。そのうち初期供給量は2億コインとされており、内訳は1億コインが一般配布用、残りの1億が流動性供給として割り当てられた。これにより、市場に初期投入されたトークン量は全体のわずか20%にとどまっていた。

トランプコイン「TRUMP」のアロケーションおよひロック率
アロケーション・ロック率(出典:DeFiLlama

残る8億コインについては、トランプ氏が所有する企業である「CIC Digital LLC」と「Fight Fight Fight LLC」が保有しており、ロックアップされた状態にあった。今回のアンロックでは、この8億コインが日々解除されていくことになる。現時点での価格に基づけば、この8億コインの価値はおよそ61億ドル、日本円で約8,736億円に相当する。

この大規模なトークンアンロックに伴い、市場では供給量の増加による売圧の高まりが懸念されている。特に、トークンローンチ初日の流通量が全体の20%に過ぎず、残り80%が今後3年間にわたって段階的に市場に解放されていくことから、価格の下落リスクに警戒感が広がっている。

トランプコインのように、保有量の大半をごく一部のホルダーが握る構造では、アンロックの影響が長期にわたり市場に及ぶことは避けられない。特にミームコインは投機的要素が強く、価格変動の要因が感情や話題性に左右されやすい。投資家は、アンロックスケジュールに加え、保有企業の売却動向やマーケットの需給バランスを注視し、冷静な判断を持って対応する必要がある。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.38円)

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