法定通貨と暗号資産の交換の壁が下がってきた
Web3決済とオンボーディングのインフラストラクチャープロバイダーTransak(イギリス)は30日、シリーズA資金調達ラウンドで2000万ドル(約27億円)を調達したとインドのテックメディアInc42が報じた。
中国のVCであるCE Innovation Capitalがリードし、SBI Ven Capital、Sygnum、Azimut、Third Kind Venture Capital、UOB Venture Management、Sending Labs、Jambo、Signum Capital、Animoca Brands、Genting Ventures、Istari Ventures、No Limit Holdings、Woodstock Fund、IOSG Ventures、KX、Axelar、Tokentusなどが参加した。
また、このラウンドでは、Index VenturesのJan Hammer氏、ComplyAdvantageのCharles Delingpole氏、PolygonのSandeep Nailwal氏など、多くのWeb3の有力者やエンジェル投資家から投資を受けた。
シードラウンドでは、ブロックチェーン分析企業Consensysから資金調達に成功している。
仮想通貨やブロックチェーンに対応した体験を提供しようとする企業は、顧客が取引を行うための暗号資産をウォレットに保有していないという問題にしばしばぶち当たる。この問題への対応策は、従来であれば、顧客が自分でbitFlyerやCoincheckなどの取引所の口座を開設し、購入手続きをし、自分のウォレットに送信するという、非常に手間がかかるもので、顧客が寄り付き難かった。
Transak社は、Web3の開発者が法定通貨でユーザーをオンボードできるように、法定通貨から暗号資産(仮想通貨)へ交換をサポートするオンランプサービスと、その逆のオフランプサービスをメインに提供している。KYCやコンプライアンス要件に対応するための不正ツールや本人確認機能も内蔵されている。
これにより、企業は、交換や認証の最適化、本人確認、詐欺防止など、非常に重要でありながら厄介な部分をTransakにアウトソースでき、開発に集中できるようになる。
現在、Transak社の製品は、MetaMask、Coinbase Wallet、Splinterlands、AAVEなど、業界をリードする多くのWeb3アプリケーションに採用されている。
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