ステーブルコイン最大手テザー、名門ユベントスFC買収を提案

shoko-koyama
7 Min Read
テザー公式Xより引用
Highlights
  • ステーブルコイン発行企業テザーが12月12日、イタリア名門サッカークラブ「ユベントスFC」の買収提案を提出したと発表。
  • 投資会社エクソールが保有する株式65.4%を全額現金で取得し、残り株式も同価格で公開買付を実施する計画。
  • 買収完了後は10億ユーロ(約1,830億円)をクラブ支援に投資予定。暗号資産企業による伝統的スポーツ業界への大型参入となる。

ステーブルコイン最大手「USDT」を発行するテザーは12日、イタリアの名門サッカークラブ「ユベントス・フットボール・クラブ」の買収提案を提出したと発表した。投資持株会社エクソールが保有するユベントス株式の全て(発行済株式の65.4%)を対象とした拘束力のある全額現金提案で、規制当局の承認を条件に、残りの株式についても同価格で公開買付を実施する方針だ。

10億ユーロを追加投資

テザーは自己資本で買収資金を全額賄い、取引完了後には10億ユーロ(約1,830億円)をクラブの支援と発展に投資する計画を明らかにした。同社CEOのパオロ・アルドイノ氏は「ユベントスは私の人生の一部だった。少年時代、コミットメント、回復力、責任の意味をユベントスから学んだ」と述べ、個人的な思い入れを強調している。

アルドイノ氏は、ユベントスが世代を超えて構築されたイタリアの卓越性の象徴であり、その価値観がテザーの構築方法と一致すると説明した。テザーは強固なバランスシートを基盤に、安定した資本と長期的視野でユベントスを支援し、最高レベルでの競技力向上と持続的成長に貢献する意向である。

今回の提案は、暗号資産(仮想通貨)企業による伝統的スポーツ業界への大型参入事例となる。ユベントスはイタリア・セリエAの名門クラブで、欧州でも屈指の人気を誇る。買収先のエクソールは、フィアット・クライスラーやフェラーリなどを保有するイタリアの名門投資持株会社で、アニェッリ家が経営している。

取引の完了にはエクソールの承認、正式契約書の締結、規制当局の承認取得が必要となる。テザーは今後、適用される法律と規制に従って続報を提供するとしている。

関連:USDT発行元テザー、自社株のトークン化を検討──200億ドル調達で投資家に流動性確保

※価格は執筆時点でのレート換算(1ユーロ=182.95円)

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仮想通貨歴5年。ニュース記者歴3年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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