ビットコイン供給の99%が2035年までに発行完了予定
著名なビットコイン支持者であり、「Strategy(ストラテジー、旧マイクロストラテジー)」の会長であるマイケル・セイラー氏は、自身のXアカウントを通じて、「デジタルゴールドラッシュは2035年1月7日までに終わる」と述べ、ビットコイン(BTC)が手に入らなくなる前に取得するよう呼びかけた。この発言は、ビットコインの供給メカニズムと将来的な希少性について、あらためて指摘したものだ。
セイラー氏の発言の背景には、ビットコインの採掘(マイニング)上限と供給スケジュールがある。ビットコインの最大供給量は2,100万枚にプログラムされており、執筆時点(2025年5月19日)で、その約94.5%にあたる約1,986万枚がすでに発行済みである。
ビットコインの新規発行は、約4年ごとに発生する「半減期」と呼ばれるイベントを経て、マイナー(採掘者)が得られる報酬が半減していく仕組みだ。これにより、ビットコインの市場への新規供給ペースは徐々に減少し、希少性が高まっていく。セイラー氏が言及した2035年頃には、新たに採掘によって得られるビットコインの量はごくわずかとなり、市場に出回るビットコインの大部分が既存の保有者間で取引されることになると考えられる。
なお、今回のポストでは2035年1月7日に何が起きるのかについて、具体的に言及はされていない。ただし、セイラー氏は2024年9月28日に「ビットコインの99%は2035年1月2日までに採掘される予定だ」とポストしている。日付が近いことから、今回のポストも、ビットコインの発行量が99%に達するタイミングについて指摘したものと推察される。
同氏が好んで用いる「デジタルゴールド」という表現は、かつてのゴールドラッシュになぞらえ、ビットコインが資産として「いずれ枯渇する」、有限なものであることを示唆している。今後、ビットコインの供給がますます限られていく中で、その価値や市場動向がどのように変化していくのか、引き続き注目される。
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