電力料金値上げと窃盗の横行で、電力供給停止措置:マイニング天国から撤退の動き
ビットコインなどの暗号資産(仮想通貨)マイニングの拠点として知られる南米パラグアイで、違法なマイニング事業に対する取り締まりが強化されている。
スペイン語のニュースサイト「ABC Color」は3日、電力窃盗の横行に対し、パラグアイ国営電力会社(ANDE)が電力料金の値上げを実施した結果、多くのマイニング事業者が撤退を余儀なくされており、パラグアイがマイニング天国から転落しつつある、と伝えた。
ANDEは、仮想通貨マイニング事業者を含む電力消費量の多い「特別大量消費グループ」に対し、電力料金を9%から16%引き上げた。 この値上げは、2024年6月下旬に発表され、パラグアイフィンテック協会は、仮想通貨マイニング事業者の多くが採算が取れなくなるため事業を閉鎖すると明らかにした。
同協会のフェルナンド・アリオーラ会長は、「その結果、パラグアイは仮想通貨マイニングの世界における主要なプレーヤーから、この分野では取るに足らない存在になってしまうだろう」と警告している。
仮想通貨投資家にとって注目すべきは以下の点だ。
- 電力窃盗の深刻さ: 違法なマイニング事業者による電力窃盗は、年間約90億円に達する。
- 電力料金の値上げの影響: ANDEは、特別大量消費グループの顧客に対し、電力料金を9%から16%引き上げた。
- 後を絶たない違法マイニング: 電力料金の値上げを受け、電力窃盗による違法マイニングが横行している。 パラグアイ当局は、2024年に入ってからこれまでに1万台以上のマイニングマシンを押収している。
- 相次ぐマイニング事業者の撤退: 電力料金の値上げと違法マイニングの取り締まり強化を受け、多くのマイニング事業者がパラグアイから撤退している。 Penguin Infrastructureは、ブラジルで400MWの電力へのアクセスを確保する投資を行った。
- 投資額と雇用への影響: パラグアイには、Penguin、Muiden、Bitfarmasといった大規模なマイニング企業が進出しており、多額の投資と雇用を生み出してきた。 しかし、これらの企業も事業の縮小や撤退を検討しており、パラグアイ経済への影響が懸念される。
パラグアイは、イタイプーダムからの豊富な水力発電を背景に、仮想通貨マイニングの一大拠点となった。しかし、違法な活動が電力インフラに過度の負担をかけており、政府は、取り締まりを強化するとともに、電力供給の安定化に向けた取り組みを進めている。
しかし、電力料金の値上げと違法マイニングの横行は、パラグアイの仮想通貨マイニング業界に大きな影を落としており、今後の動向が注目される。
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情報ソース:ABC Color