暗号資産リサーチ企業Messari(メッサリ)は17日、最高技術責任者(CTO)のDiran Li(ディラン・リー)氏がCEOに就任したと発表した。リー氏が同日、Xへの投稿で明らかにした。
AIファースト転換に伴うCEO交代とレイオフ
リー氏の投稿によると、エリック・ターナー前CEOおよび取締役会との協議を経て、リ氏がCEO職を引き継ぐことで合意した。ターナー氏は今後もアドバイザーとして同社に関与する。
CEO交代と同時に、大規模なレイオフが実施された。リー氏は「今日まで会社を築き上げてきた多くのチームメンバーと袂を分かつことになった」と投稿したが、解雇者数は明らかにしていない。
今後の方針についてリ氏は、「業界も世界も急速に変化しているが、ミッションは変わらない。顧客が自信を持って暗号資産をナビゲートする支援だ」と述べ、機関投資家向けにリサーチとAIプロダクトを通じてサービスを提供するAIファーストの企業として邁進する方針を示した。
CEO就任発表前、メッサリの公式XアカウントはエージェントキャッシュとメッサリAIの連携を告知していた。同ツールはAIエージェントが暗号資産ウォレットを使い「x402決済」で有料リソースへ自律的にアクセスできる仕組みで、AIファースト戦略の具体的な方向性を示すものだ。
解雇された元アナリストが「AIは代替にならない」と反論
レイオフを受け、解雇されたメッサリの元リサーチアナリスト、サム氏がXで見解を表明した。「AIによる文章や推論の凡庸さが、AIをリサーチアナリストの代替として機能すると多くの人に信じ込ませている。断言するが、そうではない」と反論している。
さらに「暗号資産、AI、ロボティクス、量子といったフロンティア技術は超イデオロギー的で論争が絶えない。人間の判断と議論を必要とする新たな時代に入りつつある」と述べ、人間の思考リーダーシップの価値を強調した。
メッサリは2018年設立のブロックチェーン・リサーチ企業で、暗号資産セクターの分析レポート提供やニューヨーク開催の年次カンファレンス「メインネット」で知られる。エリック・ターナー氏は2024年に、物議を醸すXへの投稿が原因で退任した創業者ライアン・セルキス氏の後任として暫定CEOに就任していた経緯がある。
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