韓国の仮想通貨税22%、4度目の延期へ?与党議員が約2年の先送りを建議

韓国の仮想通貨税22%、4度目の延期へ?与党議員が約2年の先送りを建議
shoko-koyama
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Highlights
  • 韓国の与党・共に民主党で財政経済企画委員会に所属する議員らが3日、暗号資産課税の延期を党指導部に建議することで意見を集約
  • 延期の幅は2年程度が中心、同委員会の与党幹事は海外の税務情報の交換が本格化する2029年や新法の導入に備える時間の必要性を指摘
  • 延期はまだ決まっておらず所得税法の改正が必要、与党と政府は8日の高位党政協議会で最終調整する方針

韓国の与党・共に民主党で国会の財政経済企画委員会に所属する議員らは3日、2027年1月に始まる予定の暗号資産(仮想通貨)の所得課税を延期するよう、党指導部に建議することで意見をまとめた。韓国紙ソウル経済新聞によると、同委員会の与党幹事を務めるオ・ギヒョン議員は、延期の幅について「大半が2年程度を挙げている」と述べた。延期はまだ決まっておらず、実施には所得税法の改正が必要となる。

韓国の仮想通貨課税、延期の理由は海外情報の交換と新法

オ議員は3日、企画予算処との非公開の党政協議を終えた直後に、国会で記者団の取材に応じた。

同議員は「所得のあるところに課税するという租税原則には共感するが、政策環境を考えると、一定期間の準備を経て施行するのはやむを得ない」と説明した。

理由の1つは、海外の税務情報を得られる時期だ。オ議員は、多国間の暗号資産の報告の枠組み(CARF)による海外の税務情報の交換が本格化するのは2029年で、その時期を考慮してこそ実効性のある課税ができるとした。CARFは経済協力開発機構(OECD)が定めた仕組みだ。

早ければ2027年上半期に導入されるデジタル資産基本法や、取引所のシステムの安定性を点検する時間も必要だという。

今後は党指導部と政策委員会で議論し、1〜2週間以内に制度へ直接反映する考えを示した。与党と政府は、今週末に開く高位党政協議会で、延期するかどうかを最終的に調整する方針だ。

同紙の2日の記事によると、高位党政協議会は8日に開く予定だ。オ議員は、延期するなら遅くとも11月末には関連する税法の改正案を処理する必要があると述べていた。国税庁は、関連する告示の公表を、与党と政府の協議で結論が出るまで延ばしている。

同じ記事によると、政府と党指導部は追加の延期に傾いているが、党内には予定どおり施行すべきだとの声も根強い。共に民主党のクォン・チルスン政策委員会議長は「予定どおり施行すべきだという意見と、インフラ不足で延期はやむを得ないという声が混在している」と述べた。

仮想通貨課税の延期法案、控除を5,000万ウォンに上げる案も

現行の所得税法は、暗号資産の譲渡や貸し付けで得た所得を、その他所得として分離課税すると定めている。年250万ウォン(約30万円)を差し引いた額に、20%(地方所得税を含め22%)の税率をかける仕組みだ。

この課税は2020年12月の法改正で設けられ、開始はこれまで3回延びた。

国会には、暗号資産課税の延期法案や廃止法案がすでに出ている。韓国国会の議案情報システムで確認できた主な案は次の6本だ。

提出日提出者主な内容
3月19日ソン・オンソク議員ら(国民の力)暗号資産の所得税の規定を削除
8月10日チョン・ソングク議員ら(国民の力)2030年1月1日に延期
8月28日キム・サンフン議員ら(国民の力)2029年1月1日に延期
9月23日キム・ジェソプ議員ら(国民の力)2030年1月1日に延期し、事業者に所得の計算に必要な資料を利用者へ提供させる
10月16日パク・ミンギュ議員ら(共に民主党)国際租税調整法に基づく暗号資産の取引情報が初めて交換された年の翌々年1月1日に延期
10月27日チェ・ウンソク議員ら(国民の力)2029年1月1日に延期し、基本控除を5,000万ウォンに引き上げ、損失の5年繰り越しを認める
提出日はいずれも2026年。出典:韓国国会の議案情報システム(3日に確認)をもとにJinaCoin作成

与党のパク議員の案は、開始を特定の年で決めず、国際的な取引情報の交換の時期に合わせる。提案理由では、世界最大の暗号資産市場である米国のCARFへの参加が2029年である点を挙げ、海外の取引所での取引は、CARFが本格的に動くまで課税資料を十分に確保するには限界があると説明した。

10月27日に出たチェ議員の案は、課税の中身も変える。基本控除を250万ウォンから5,000万ウォン(約600万円)に上げ、損失を翌年から5年間繰り越せるようにする。提案理由では、金融投資所得税の廃止で、個人投資家が市場で売った国内上場株式の売却益は原則課税されない点を挙げた。

日本は2028年から仮想通貨に20%の分離課税

OECDが9月14日に更新した資料では、韓国と日本はともに、2027年までにCARFによる初回の情報交換を始める国・地域に入っている。米国は2029年までのグループだ。

日本の国会でも暗号資産の税制は議論されてきた。JinaCoinの暗号資産の税制をめぐる国会発言の集計では、2018年2月から2026年7月14日までの会議で、税制に関して暗号資産や関連分野に触れた発言は185件ある(執筆時点)。

日本では、3月31日に公布された所得税法等の改正法で、暗号資産の売却益をほかの所得と分けて課税する仕組みが決まった。e-Gov法令検索に登録された改正後の租税特別措置法では、所得税の税率は15%で、施行日は2028年1月1日となっている。

地方税法の改正で、2028年分の所得から住民税5%もかかり、合わせた税率は20%になる(復興特別所得税を除く)。対象は、金融商品取引業者登録簿に登録された暗号資産などを、登録業者への売り委託か登録業者への売却で手放した場合に限られる。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ウォン=0.12円)

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仮想通貨歴6年。ニュース記者歴4年。常に仮想通貨ニュースを追う。情報ソースを追究し正しい情報をわかりやすく伝えることに努めている。仮想通貨は下落するたび買い増すタイプで、主にステーキングで資産運用中。
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