日本円建てステーブルコインJPYC
JPYCを発行するJPYC株式会社は21日、SBJ銀行とLINE NEXTの2社と、20日付で業務提携に関する覚書を結んだと発表した。銀行口座とデジタルウォレットをつなぐ、口座連携型のチャージ機能の概念実証(PoC、新しい仕組みが実現できるかを確かめる取り組み)に向けて協業する。
JPYCとSBJ銀行・LINE NEXT、口座連携型のチャージを検証へ
発表によると、PoCではSBJ銀行が銀行口座と銀行の基盤を提供し、ステーブルコインと既存の金融サービスをつなぐ方法を確かめる。LINE NEXTは、「Unifi Pay」をはじめとするデジタルサービスとブロックチェーンの技術を提供し、ステーブルコインを使うサービスの形も検討する。
JPYC社は発行体として、発行・償還の機能についての技術支援や専門的な知見を提供し、実証の環境づくりを支える。3社は、口座連携やステーブルコインの発行、ウォレットとの統合について、技術面と運用面の流れの設計で協力する。PoCの時期は示していない。
JinaCoinのJPYCダッシュボードによると、JPYCの総流通量は21日15時25分時点で約32.6億JPYCだった。
覚書には、SBJ銀行とLINE NEXTの2社による戦略的な業務提携も盛り込まれた。2社は、Unifiを含むLINE NEXTのWeb3(ブロックチェーンを使った次世代のインターネット)のサービスと、SBJ銀行の銀行サービスで協業できる分野を検討する。
SBJ銀行はLINE NEXTとともに、PoCの後に送金や決済を含む新しい金融サービスの事業化も視野に入れるという。2社は共同のプロモーションや事業開発についても話し合う。
SBJ銀行は新韓銀行の子会社、UnifiはLINEアプリ上のウォレット
SBJ銀行のウェブサイトによると、同行は韓国の新韓銀行が100%出資する銀行で、2009年9月に開業した。
今回の覚書とは別に、同じ新韓金融グループのカード会社、新韓カードについては、SBI VCトレードなどSBI系の2社が21日、ブロックチェーンを使った決済で協業する基本合意を発表した。円建てステーブルコインなどと実店舗での決済をつなぐ実証実験も検討するという。
JPYC社の5月の発表によると、LINE NEXTはLINEヤフーのグループで、Web3の事業を担う米国法人だ。
JPYC社は5月22日、LINEアプリ上で使えるウォレット「Unifi」でJPYCを使えるようになったと発表した。当時、LINEアプリを通じてブロックチェーンのKaia(カイア)上でJPYCを使うのは国内初の事例(同社調べ)だと説明していた。
同ダッシュボードでは、21日15時25分時点で、Kaiaチェーン上のJPYCの流通量は約6.76億JPYCと、全体の20.7%だった。今回の発表は、PoCで使うチェーンを示していない。
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