米資産運用会社「REX Shares(レックス・シェアーズ)」が発行する米国初のドージコイン(DOGE)現物ETF「DOJE」とXRP現物ETF「XRPR」が18日(現地時間)、Cboe BZX取引所に同時上場した。DOJEは二度の上場延期を経ての実現となった。
DOJEは二度の延期を経てようやく上場
DOJEの上場は当初11日に予定されていたが、直前で延期が発表された。「Bloomberg(ブルームバーグ)」のETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏によると、さらに12日への延期を経て「来週半ば頃のローンチ」へと先送りが続いた。結果的に二度の延期を重ね、18日の上場となった。
DOJEは「1940年投資会社法」を活用したスキームを採用。ケイマン諸島の子会社を通じて現物に投資する構造により、規制要件を満たしながらドージコインへの直接投資を実現した。一方、「Bitwise(ビットワイズ)」のドージコインETF申請は承認期限が11月まで延期されており、レックス・シェアーズが先行する形となった。
注目された上場初日の取引では、両ETFが予想を大きく上回る出来高を記録した。バルチュナス氏の報告によると、XRPRは3,770万ドルの取引量に達し、2025年に新規上場したETFとして年間最大の初日取引量を達成。これまでの記録保持者「IVES(Dan IVES Wedbush AI Revolution ETF)」を上回る結果となった。
DOJEも1,700万ドルの取引量を記録し、2025年の新規上場ETF全710銘柄中でトップ5入りを果たした。バルチュナス氏は当初DOJEの初日取引量を600万ドル程度と予想していたが、「予想が初日の最初の1時間で破綻した」とコメント。「ほとんどのETFは初日に100万ドル未満」であることを考慮すると、両ETFとも「驚くほど堅調」な船出となった。
米国証券取引委員会(SEC)は上場前日の17日、暗号資産(仮想通貨)現物ETFを含む包括的な上場基準を承認。これにより今後のETF承認プロセスが最長240日から最短75日に短縮される見込みで、市場全体にとってポジティブな材料と受け止められている。
ジョークから生まれたDOGEと、国際送金に特化したXRPが規制されたETFという投資商品に組み込まれたことで、両通貨の投資家層拡大と資産クラスとしての地位向上が期待される。レックス・シェアーズの目論見書には、BONK(ボンク)やTRUMP(トランプコイン)といった他のミームコインETF計画も含まれており、今回の成功が仮想通貨ETF市場のさらなる拡大の布石となる可能性が高いといえるだろう。
延期を乗り越えたDOJEと予定どおり上場したXRPR。両ETFの好調な初日取引量は、投資家の高い関心と市場の成熟を物語る象徴的なイベントとなった。
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