コインベース、米国初の24時間365日取引可能な仮想通貨先物を導入へ

JinaCoin編集部
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パーペチュアル先物の開発も進行中、米国市場の競争力を強化

米国の暗号資産(仮想通貨)取引所大手「Coinbase(コインベース)」は10日、今後数週間以内に、米国で初となる24時間365日取引可能なビットコインおよびイーサリアムの先物取引を開始すると発表した。さらに、米国市場向けにパーペチュアル(永久)先物の開発も進めていることも明らかにした。

現在、米国の先物市場は固定された取引時間が設定されており、取引の自由度が限られている。一方で、仮想通貨市場は24時間365日稼働しているため、市場が閉じている間に急激な価格変動が発生しても、投資家は即座に対応できない課題があった。こうした取引環境のギャップを埋めるために、コインベースはCFTC(米商品先物取引委員会)規制下の取引所「Coinbase Derivatives, LLC(コインベース・デリバティブズ)」を通じて、新たな先物商品を提供する。

新しい先物商品には、以下の特徴がある。

  • 24時間365日取引可能:仮想通貨の現物市場と同様に、先物市場も常時取引が可能になる。
  • 多様な契約サイズ:個人投資家向けの小口(ナノサイズ)契約から、大口機関投資家向けの契約まで幅広く提供。
  • 機関投資家向けインフラの提供:清算機関「Nodal Clear(ノーダル・クリア)」との提携により、CFTC規制下で安全な取引環境を確保。

パーペチュアル(永久)先物の導入も計画

コインベースは、24時間取引可能な先物に加え、パーペチュアル先物の開発も進めている。パーペチュアル先物は、伝統的な先物契約のような満期がなく、投資家がポジションを長期間維持できる仕組みを持つ。すでにグローバル市場では広く取引されているが、米国では規制の関係で導入が遅れていた。

パーペチュアル先物の導入による利点は以下のとおり。

  • 時間の制約なく取引可能:満期の概念がないため、長期戦略を実行しやすい。
  • 米国投資家の競争力向上:海外市場ではすでに主流となっている商品であり、米国市場の競争力を高める。
  • 規制に準拠した取引環境の整備:米国の規制下で提供されることで、トレーダーはオフショア取引所に依存せずに永久先物を取引できる。

これまで米国市場は、仮想通貨デリバティブ取引において国際市場に遅れをとってきた。今回のコインベースによる24時間365日取引可能な先物およびパーペチュアル先物の開発は、投資家にとって大きなメリットとなるだろう。特に、米国市場の規制環境を維持しつつ、国際的な競争力を高める施策として注目に値する。今後、コインベースの取り組みがどのように市場に影響を与えるのか、引き続き注視していく必要がある。

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