米暗号資産(仮想通貨)取引所コインベースは17日、株式取引、予測市場、ソラナ(Solana)のDEX統合を含む、大規模なサービス拡張を発表した。
予測市場や先物取引の簡素化も開始、ソラナDEX統合を順次展開
コインベースは、従来の暗号資産取引の枠を超え、あらゆる資産をワンストップで取引できる「Everything Exchange(すべての取引所)」を目指す戦略の一環として、以下の新機能の提供を開始および発表した。
- 株式取引の導入:米国のユーザー向けに、コインベースアプリ内で株式やETF(上場投資信託)の取引機能を導入した。これにより、暗号資産と従来の金融資産をひとつのアプリで管理できるようになる。取引手数料は無料で、平日の24時間取引にも対応する予定だ。
- 予測市場への参入:米国ユーザー向けに、選挙やスポーツ、経済指標などの結果を予測して取引する「予測市場」機能の提供を開始した。当初は予測市場プラットフォームKalshi(カルシ)からの市場フローを利用する。
- 先物および無期限先物の簡素化:「Coinbase Advanced」で提供していたデリバティブ取引を簡素化し、より多くのユーザーがアプリ内で簡単に先物や無期限先物を取引できるインターフェースを導入する。
- ソラナのDEX統合:ソラナ上の主要なDEXアグリゲーターであるJupiter(ジュピター)を統合し、コインベースアプリ内から直接スワップできるようにする。
- Baseアプリのグローバル展開:同社のレイヤー2ネットワークBase(ベース)を基盤とした「Base App」を世界140カ国以上で正式にローンチする。これはソーシャル機能、取引、決済、アプリ発見を統合した「オンチェーンのスーパーアプリ」を目指すものだ。
その他、AIを活用した投資アドバイザー機能「Coinbase Advisor」のベータ版提供や、企業向けにカスタムブランドのステーブルコインを発行できるサービスの構想なども併せて発表された(ステーブルコイン発行は今後数カ月以内にパートナー企業と開始予定)。
コインベースはこれらの新機能を通じて、個人から機関投資家、開発者に至るまで、すべてのユーザーにシームレスな金融体験を提供し、「金融の未来」を構築するとしている。
単なる暗号資産取引所から、より広範な資産を扱う総合サービスへの進化を目指すコインベース。暗号資産ユーザーだけではなく、世界中の投資家からの注目を集めそうだ。
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