暗号資産(仮想通貨)分析プラットフォーム「クリプトクオント」のアナリストCryptoOnchain氏は12日、公式投稿で、大手暗号資産取引所バイナンスにおけるビットコイン(BTC)の引き出しと入金の間に歴史的な乖離が発生していることを明らかにした。
バイナンスのBTC動向に歴史的乖離
CryptoOnchain氏の分析によると、バイナンスでのビットコイン引き出しは1日平均3,100 BTCに達し、これは2018年以来7年ぶりの高水準となった。一方、入金は1日平均わずか320 BTCと、2017年以来8年ぶりの低水準を記録している。
過去のデータを見ると、2018年の引き出しピーク時には1日あたり5,000 BTC以上が出金されていた。また、2017年の入金ピーク時には1日あたり10,000 BTCを超える資金流入があった。しかし現在は入金が極端に減少し、引き出しとの差が顕著に拡大している。
CryptoOnchain氏は「ビットコイン価格が91,000ドル前後で推移する中、投資家は取引所から現物資産を積極的に引き出し、自己管理ウォレットや長期保管手段に移している」と分析する。この動きは、投資家が売却よりも保有を選好していることを示しており、中長期的な価格上昇期待を反映している可能性がある。
バイナンスは世界最大級の暗号資産取引所であり、同取引所でのBTC流出入動向は市場全体のセンチメントを測る重要な指標とされる。今回の歴史的乖離は、機関投資家や大口保有者による戦略的な資産移動を示唆しているとの見方もある。




