ソラナ開発者数2.3万人突破、アジアからの参入が全体の32%
Solana(ソラナ)が2024年の新規開発者数でEthereum(イーサリアム)を上回り、最も急成長しているブロックチェーンエコシステムとなった。暗号資産(仮想通貨)特化ベンチャーキャピタル「Electric Capital(エレクトリック・キャピタル)」が12日、年次開発者レポートで発表した。
レポートによると、今年仮想通貨分野に参入した39,148人の新規開発者のうち、7,625人がソラナで開発を行い、前年比83%増を記録した。これにより、ソラナの新規開発者数はイーサリアムを1,169人上回り、2016年以来初めてイーサリアムを超える成長速度を示した。また、ソラナの月間アクティブ開発者数は23,613人に達している。
ソラナの急成長の主な要因は以下の3点だ:
- アジアからの開発者参入が全体の32%を占め、北米を超えた
- インドの開発者が全体の27%で、地域別最大のシェアとなった
- 月間アクティブユーザー数が325万人を突破し、イーサリアムの41万人を大きく上回った
ソラナが開発者を引きつけている理由:
- 高速な処理能力(1秒間2,600以上の取引処理。イーサリアムは15取引)
- 低い取引手数料
- ミームコイン発行プラットフォームPump.funの登場による取引量増加
NFT市場でもソラナの存在感が増している。2024年1月時点でソラナのNFT取引量は2023年の低迷期から8倍に回復。これはイーサリアムの3倍の回復率だ。
一方、イーサリアムは依然として総開発者数では首位を維持している。特にレイヤー2のエコシステムを含めると、全体の56%の開発者がイーサリアム関連のプロジェクトに従事している。
エレクトリック・キャピタルのゼネラルパートナー、Maria Shen(マリア・シェン)氏は「ソラナの忠実な開発者コミュニティが、今年さらなる成果を見せるだろう」と予測。「仮想通貨は本来、国境を超えたグローバルな動きであるべきだ。今回の調査結果は、その理念が現実のものとなりつつあることを示している」と述べた。
ソラナは、2024年第1四半期に予定されている「Firedancer(ファイアダンサー)」アップグレードにより、さらなる処理速度の向上が見込まれている。この技術的優位性が、新規開発者の継続的な流入を促進する要因となるだろう。
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