イギリス政府、犯罪者の仮想通貨を押収する新たな権限が発動

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目次

イギリス政府の権限付与により、反社会組織の資産押収が容易に

イギリス政府は26日、国家犯罪庁(NCA)と警察に対し、犯罪者が使用する暗号資産を押収、凍結、破棄するためのより強力な権限を発効した。

麻薬密売人や詐欺集団、テロリストなどの組織が、資金洗浄のために仮想通貨(暗号資産)を利用していることは広く知られている。イギリスの国家評価センターは、2021年にイギリスで発生した違法な暗号通貨取引は少なくとも12億ポンドに達する可能性が高いと推定している。この新たな脅威に対処するために、政府は犯罪とテロの収益に関する法律を改正。イギリスの法執行機関が違法な暗号資産を効果的に捜査、押収、回収することが可能になった。

この改正により当局は

  • 仮想通貨を押収する際に、容疑者を逮捕する必要がなくなる
  • 違法な仮想通貨を法執行機関が管理する電子ウォレットに転送できる
  • 押収した仮想通貨を流通に戻すことが公共の利益にならない場合、破棄できる

などの権限が与えられることになる。

これらの権限を発動すれば、海外に逃亡した容疑者の資産を無条件に押収または凍結することも可能だ。また、詐欺被害を受けた人は、奪われた資金の返却を申請できるようになる。この法律改正は、犯罪者の違法な取引を阻止すると同時に、経済成長の潜在的な原動力としての仮想通貨の発展を支援するだろう。

今回の改正に先立ち、英ジェームズ・クレバリー内務大臣は次のように述べた。

犯罪者が法を犯し利益を得ることを許してはならない。法執行機関が新たに発生する脅威を常に把握しやすくするのはそのためだ。これらの改革は国家安全保障の強化にも繋がるだろう。テロ組織は仮想通貨取引を通じて資金を調達していることが知られているが、今回の改正により、我が国の政府機関はより簡単にテロ組織の資産を剥奪できるようになる。

イギリスの仮想通貨に関する犯罪

2024年1月、NCAは米国麻薬取締局と協力して大手製薬企業を捜査し、その結果現金と仮想通貨合わせて1億5000万ドルを押収した。  また、3 人の男がダークウェブで偽造薬を販売し、支払いとして暗号通貨を受け入れ、その過程で 75 万ポンドを集めた事件でも暗号資産が押収された。 2021年には、イギリス人男性がビットコインを使ってダーイシュに約5万5000ポンドを送金したとして、懲役12年の判決を受けている。

今回の法改正により、反社会組織の資産に対する取り締まりは一層強くなると予想される。日本でも仮想通貨に関する詐欺事件が相次いでいるが、イギリスの法改正が、世界的な取り締まり強化につながるかもしれない。イギリスの法改正は、世界の仮想通貨市場発展のための大きな一歩と言えるだろう。

関連:【注意喚起】仮想通貨の詐欺に関する情報と対策・予防策まとめ。マジで気を付けましょう!

参考文献

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この記事を書いた人

仮想通貨をテーマにしたYoutube台本やメディア記事などをメインに執筆するウェブライター。
これまでに執筆した案件は700以上。
仮想通貨のローンチ・プロモーションにも携わっている。
投資にも関心が高く、現在は仮想通貨で400万円程度を運用している。
主要アルトコインはもちろん、革新的なプロジェクトであれば草コインでもすぐに飛びつく。

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