追加出資要請
破綻した暗号資産(仮想通貨)取引所「FTX」の債権者団体の弁護士アンディ・ディートデリッヒ(Andy Dietderich)氏は14日、FTXの再開には新たな資金調達が必要なことを明らかにした。これを受け、FTXトークン(FTT)は20%近く下落し、2.00ドルとなった。
FTXの債権者団体は12日に、「FTXの新経営陣が73億ドル(約1兆円)相当の資産を回収した」ことを発表したばかり。
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裏切られた期待
昨年11月の破綻時点では48億ドル(約6,500億円)あったFTXの資産は、破産手続中に1.5倍に増えて回収されたことになる。そのため、FTXの再建について楽観的なムードがただよい始め、FTTが急騰したばかりのことだった。
楽観的な期待は裏切られた。債権者団体の弁護士によると、FTXの再開には新たな資金調達が必要だという。これではまさに「盗人に追い銭」だ。
それだけではない。ブロックタワー・キャピタルのCEOアリ・ポール(Ari Paul)氏は、仮にFTXが無事再開したとしても、FTTがFTXの再開時に価値を持つことはないと言い、ましてや破産手続開始後にFTTを購入したスケベ者に財産上の権利が認められることは絶対にない、と言った。
さらに同氏は「FTTはFTX事件の『記念品』にすぎない」とまで言い切った。
これらの発言を受け、FTXトークンは急落している。

原点はアービトラージ
自分の会社を「(会計記録がないので)監査不能」と言ったFTX創業者のバンクマンだが、そうなると、彼が財をなしたというビットコインのアービトラージも、どこまで本当かあやしくなる。
バンクマンは「アービトラージで1日10億円稼いだ」と主張しているが、FTXの監査は、バンクマンがメタバースのディセントラランド内で知り合った会計士に個人的に依頼していたという。つまり彼のいう実績の客観的な証拠はない。これでは、LINEグループで暗号資産のアービトラージ投資を持ちかけてくる詐欺業者のポンジスキームと、言ってることとやってることに何ら違いはない。
債権者団体の弁護士から思わぬ冷や水を浴びせられてしまったFTX2.0。こんご事態は好転するだろうか?
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