分散型永続先物取引所「dYdX」の開発会社が「dYdX Trading」から「dYdX Labs」にリブランドし、プラットフォームの大幅機能拡張計画を26日に発表した。同社のEddie Zhang(エディ・チャン)社長は「DEX主導の未来において、最大の分散型金融商品マーケットプレイスを目指す」と表明した。
今四半期に8つの主要機能を順次実装、9月にテレグラム取引開始
dYdXは今四半期に一連のソフトウェアアップグレードを計画している。注目すべき新機能として、取引量と流動性をもたらすパートナーにプロトコル手数料の最大50%を分配する「パートナー手数料シェア」を導入。これによりCrypto.comなどの統合パートナーが7,500万ドル超の取引量を牽引している。
取引機能では、設定価格範囲内で複数指値注文を発行する「スケール注文」、大口注文を小口に分割して間隔実行する「TWAP注文」を追加。レイテンシー大幅削減により高性能体験を実現する「指定プロポーザー」機能も実装予定。
9月にはPocket Protector(ポケット・プロテクター)買収を通じて「テレグラム取引」を開始し、ウェブとテレグラムでシームレスな取引体験を提供。月額300万ドル超の報酬プログラムも用意される。
現物取引・実世界資産への対応拡大
将来計画では、従来の永続先物に加えて現物取引を導入予定。ポケットプロテクター買収により、米国を含む世界展開でソラナ対応からスタートし、順次他チェーンにも対応する。
特に注目されるのは「実世界資産(RWA)永続先物」の展開。公開株式からIPO前のプライベート企業まで、優良RWAへのエクスポージャーをオンチェーン資産取引と同様の簡便さで提供する構想を示した。
3つの戦略柱で競争優位性確立
dYdX Labsは新戦略として3つの柱を設定:
- 金融機会の民主化: 新興デジタル資産から米国株・指数、排他的プライベート市場まで、世界最高の市場への開放的でパーミッションレスなアクセス提供
- 世界クラスのコンシューマー体験: DeFiと永続契約をシンプル、高速、直感的に。モバイル、ウェブ、テレグラムで24/7アクセス可能
- トークンユーティリティ最大化: コミュニティ所有・運営によるガバナンストークン( $DYDX )とプロトコル成功の強固な連携
大幅な性能改善とユーザビリティ向上
過去数か月の実績として、4月以降のAPI性能・信頼性98%改善、モバイル・ウェブ体験向上により登録・取引活動50%以上増加を達成。イーサリアム、アービトラム、オプティミズム、ベース、ポリゴン、アバランチでの100ドル超入金の即座・無料化も実現した。
今後はグーグル、アップル、パスキーによる「ソーシャルログイン」、オスモーシスとのUSDC⇔DYDX直接交換統合、トークンステーキングによる取引手数料削減カスタマイゾなど、ユーザビリティのさらなる向上を図る。
dYdXプロトコルは米国および制限対象者には利用不可で、暗号資産取引には高いボラティリティリスクが伴うことも併記されている。
分散型取引所の急速な普及を背景に、dYdXは「CEX(中央集権型取引所)と区別がつかない、しばしば優れた取引体験」の実現を目指し、オンチェーン金融の次世代インフラ構築を加速させている。
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