カナダ議会が18日、マーク・カーニー首相の2025年連邦予算案を170対168の僅差で可決したことが明らかになった。The Globe and Mailが報じた。予算には暗号資産(仮想通貨)ステーブルコインに関する新たな規制枠組みが盛り込まれており、カナダ銀行が発行体の監督と登録管理を担う。
規制の主要内容
カナダ銀行は発行体の登録・承認業務を行う。発行体には1対1での準備金保有、即時償還義務、リスク管理体制の整備、サイバーセキュリティ対策が必要だ。非銀行のステーブルコイン発行体は、顧客に対する利息や利回りの提供が禁止となる。
今回の予算案には5年間で1,400億ドル(約21兆7,500億円)のインフラ投資が含まれる一方、財政赤字は783億ドル(約12兆1,600億円)に達する見通しだ。予算案には75件の法改正が盛り込まれており、ステーブルコイン規制はその一環として導入された。
カーニー首相にとって初の連邦予算となる今回の可決は、政権にとって重要な一歩となる。ステーブルコイン規制の導入により、カナダは暗号資産市場の透明性と安定性の確保に向けた取り組みを強化する狙いがある。
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