ビットコインETF保有量が120万BTCに達し、総発行枚数の5.7%に
世界のビットコインETF(上場投資信託)の保有量が11日、トータルで120万BTCを超え、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモト氏の推定ビットコイン保有量を上回ったことが明らかになった。
サトシ・ナカモト氏は現在、約110万BTC(約966億ドル)を保有しているとされているが、正確な保有量は依然として不明である。この約110万BTCという推定値は、暗号資産(仮想通貨)リサーチャーのセルジオ・デミアン・ラーナー氏の研究論文から導き出されたものだ。ラーナー氏はサトシ・ナカモト氏のマイニングした初期ブロックを分析し、その保有数が100万〜110万BTCほどではないかと予測を立てている。
仮想通貨情報の発信を行うTrader T氏の公式Xの投稿によると、複数のビットコインETFの保有数がドル換算で約975億ドルを超え、ビットコイン総発行枚数の5.7%に達しているという。この数字が確かなものであれば、現在推測されているサトシ・ナカモト氏のビットコイン保有量を上回ったことになる。
一方、「SoSoValue」が提供するデータによると、執筆時点のビットコインETFの総純資産は約920億ドルとなっており、ビットコイン時価総額に対する割合は5.27%に落ち着いている。サトシ・ナカモト氏の保有量超えは一時的なものとなったが、長期的なビットコインの成長を考慮すると、再度同氏の保有量を上回る可能性が高いといえる。

ビットコインETFは今年1月に米証券取引委員会(SEC)の承認を受けて提供が開始された。それ以降、ビットコインの価格や市場心理に影響される形で流入と流出を繰り返してきたが、11月7日には過去最高の流入となる13.8億ドルを記録している。直近でビットコインが過去最高値を更新したこともあり、機関投資家による参入の勢いが強まっている状況だ。
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