BNBの供給量は今後どうなる?1億枚への長期戦略を読み解く
レイヤー1ブロックチェーン「BNB Chain」のガバナンスを担うBNB Chain財団は4月16日、第31回目となる四半期トークンバーン(焼却)を実施したと発表した。今回のバーンにより、合計1,579,207.72 BNB(ビルドアンドビルド)が焼却され、当時の市場価格換算で約9億1,600万ドル(約1,305億円)相当が市場から永久に除外された。
このトークンバーンは、誰もアクセスできないとされるバーン専用アドレス「0x000000000000000000000000000000000000dEaD」へトークンを送付することで行われており、市場におけるBNBの供給量を実質的に減らす措置である。今回のバーン後、BNBの総供給量は139,311,899.514 BNB(約11兆円)となった。
BNBは、自動バーン(オートバーン)制度に基づいて、四半期ごとにバーン量が調整される仕組みを採用している。これはBNBの価格とブロックごとのオンチェーンアクティビティに連動する形で算出され、最終的には供給量を1億BNBまで削減することを目標としている。
また、BNBバーンには以下の3つのメカニズムがある:
- オートバーン(Auto-Burn):今回実施された制度で、価格とアクティビティに基づく。
- リアルタイムバーン(Real-Time Burn/BEP95):ガス代の一部をブロック単位で自動焼却。これまでに259,487.94 BNBがこの方式でバーンされている。
- BNBパイオニアバーンプログラム:ユーザーの誤送金や資産喪失時に補填を行う形でバーンされる仕組み。
BNBは、BNB Smart Chain(旧BSC)をはじめ、レイヤー2「opBNB」、分散型ストレージ「BNB Greenfield」など複数のWeb3インフラで利用されており、ガス代支払い、オンチェーンガバナンス、DeFi・NFT・ストレージ利用などに活用される重要なユーティリティトークンだ。
トークンバーンは単なるインフレ抑制策ではなく、供給の透明性向上と長期的価値維持、コミュニティへの信頼形成にもつながる施策である。BNBチェーンはその実行を継続的かつ体系的に行っており、今後も市場に与える影響が注目される。
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