ビットコイン、週足終値で史上最高値更新──5月第2週に106,466ドル記録

伊藤 将史
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画像はShutterstockのライセンス許諾により使用

週足6週連続上昇、買い圧力の強さ浮き彫りに

ビットコイン(BTC)は18日、週足の終値として史上最高値を更新した。当該週の終値は106,466ドル(約1,547万円)に達し、市場におけるビットコインの力強い勢いを改めて示した形だ。

出典:TradingView

株式や暗号資産(仮想通貨)などの金融市場分析において、「週足(しゅうあし)」とは、1週間の値動きを1本のローソク足で表したチャートのことである。ローソク足は、期間中の始値、高値、安値、終値の4つの価格情報を示す。

このうち「週足終値」とは、文字通り1週間の取引が終了した時点での価格を指す。日々の価格変動に一喜一憂する短期的な視点とは異なり、週足終値は中期的な市場の方向性や勢いを判断する上で重要な指標とされる。特に、過去の重要な価格水準や史上最高値を週足の終値で明確に上抜けることは、市場参加者の強気心理を反映し、さらなる価格上昇への期待を高める要因となることが多い。短期的なノイズが排除されやすいため、より大きなトレンドの転換点や継続を示すサインとしてテクニカル分析で重視されるのだ。

今回ビットコインが週足終値で史上最高値を記録したことは、以下のような意味を持つ。

第一に、短期的な価格の急騰ではなく、1週間という期間を通じて買い圧力が売り圧力を上回り続けたことを示唆している。特にビットコインは4月上旬以降、6週連続で週足がプラスとなり、心理的な反発ポイントになりやすい史上最高値をも超えたことは持続的な上昇トレンドを示すものと言える。

第二に、機関投資家を含む大口の投資家は、日々の細かな値動きよりも中長期的なトレンドを重視する傾向があるため、週足終値での最高値更新は、彼らにとってもポジティブなシグナルとなり得る。

第三に、間近となったビットコインの史上最高値更新への期待も高まるという点。ビットコインの過去最高値は1月20日に記録した109,358ドル(約1,589万円)である。今週は、この数値を上回るかが焦点となりそうだ。

このように、ビットコインが史上最高値の週足終値を記録したことは、市場の上昇トレンドを示す重要な出来事と言えるだろう。今後もビットコインおよび仮想通貨市場全体の動向から目が離せない。

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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=145.33円)

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2017年の仮想通貨ブームの頃に興味を持ち、以降Web3分野の記事の執筆をし続けているライター。特にブロックチェーンゲームとNFTに熱中しており、日々新たなプロダクトのリサーチに勤しんでいる。自著『GameFiの教科書』。
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