アステリア株式会社(3853)は13日、ブロックチェーン監査ツール「Lensa」の開発実績を持つ合同会社暗号屋と共同で、日本円建ステーブルコイン「JPYC」の会計監査を支援するツール「JPYC Explorer(JPYCエクスプローラー)」を開発したと発表した。2026年4月1日より提供を開始する。
上場企業・自治体のJPYC導入に向けた「監査の壁」を解消
JPYCは2025年10月から国内資金移動業者としては初となる日本円建ステーブルコインの発行を開始し、国境を越えた送金・決済を低コストで実現する技術として注目が集まっている。一方で、上場企業や地方公共団体が実際にJPYCを活用するためには、ブロックチェーン上での会計監査への対応という高いハードルが存在していた。
JPYCエクスプローラーは、こうした課題に直接対応する製品だ。監査法人や大手企業が「自社構築・自社管理型フルノード」を保有し、取引検証の全プロセスを自社の管理下に置ける体制を構築できる。外部ツールやAPIサービスへの依存を排除することで、内部統制の観点でも最適な監査環境を実現するという。
日本公認会計士協会が公表している研究資料(業種別委員会研究資料第2号)でも、「ブロックチェーンノードから直接データを取得する手法」が言及されており、JPYCエクスプローラーはその要件を満たす構成となっている。
対応ステーブルコインはJPYCとUSDC(順次追加予定)で、アバランチ、イーサリアム、ポリゴンの3チェーンに対応する。クラウド環境とオンプレミス(物理サーバー)の両方のインフラに対応している点も法人利用を意識した設計だ。
価格体系は以下の通りとなっている。
- 基本料金:月額50万円(税抜き、教育・サポート込み)
- オプション:監査対象1社あたり月額5万円〜(JPYC扱い量による)
JPYC株式会社の代表取締役・岡部典孝氏は「企業や自治体が安心して利用できる環境を整備することは、ステーブルコインの普及を進めるための重要なポイントのひとつ」と述べ、JPYCエクスプローラーがステーブルコインの社会実装を大きく前進させるものとして発表を歓迎するとコメントした。
なお、暗号屋代表の紫竹佑騎氏は、JPYCエクスプローラー提供開始と同時にアステリアのステーブルコイン事業アドバイザーに就任する予定だ。両社はJPYC株式会社と連携し、企業・団体へのJPYC導入加速を目指すとしている。
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