「ドミナンスは70%へ」──金融緩和に警戒感を示しつつ、ビットコインの資産防衛機能を強調
暗号資産(仮想通貨)取引所「BitMEX(ビットメックス)」の共同創業者であり、有名トレーダーのArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏が7日、自身のX(旧ツイッター)でビットコイン市場に関する見解を投稿した。ヘイズ氏は現在もビットコイン(BTC)を買い増していることを明かし、引き続き強気の姿勢を維持している。
Been nibbling on $BTC all day, and shall continue.
アーサー・ヘイズ氏 Xポスト
(ずっとBTCを少しずつ買い続けてるし、これからも続けるよ。)
さらにヘイズ氏は、「アルトコインも買える水準に近づいているが、ビットコインのドミナンスは70%に向けて急上昇していると思う」と述べ、依然としてアルトコイン投資には慎重な姿勢を見せている。これは、仮想通貨市場において資金がビットコインへと集中し、相対的に他の銘柄の影響力が薄れるとの見通しを示すものだ。
また、同氏の発言が注目される背景には、世界的なマクロ経済の不安定さがある。中央銀行の金融政策や金利操作に対する懸念が広がる中、ヘイズ氏は次のように警鐘を鳴らした。
Remember, money printing is the only answer they have.
アーサー・ヘイズ氏 Xポスト
(覚えておいてくれ。彼らの唯一の答えは“紙幣の増刷”だ。)
この見解は、ビットコインがインフレや通貨の信用不安への“ヘッジ資産”として存在感を増すという同氏の持論と一致している。供給に上限があるビットコインは、経済が混乱する局面においても価値保存手段として選ばれる可能性が高いというのが、彼の一貫したスタンスだ。
ヘイズ氏のようにマクロ経済の視点を取り入れた戦略は、短期的な価格変動に左右されない堅実な投資判断につながる。特に、金融システムの信頼性が揺らぐ局面では、供給量に上限があるビットコインが改めて資産防衛の手段として注目される可能性が高い。
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