アーサー・ヘイズ氏、米中関税緩和報道受け「すべてを買え」

ヤマダケイスケ
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画像はArthur Hayes氏公式mediumより引用

一時的な関税緩和は市場の追い風になるか?

暗号資産(仮想通貨)取引所「BitMEX(ビットメックス)」の共同創業者であるアーサー・ヘイズ氏が、金融市場全体への強気な見通しを示した。12日、同氏は自身の公式Xで「BUY EVERYTHING CHI-MERICA LIVES!!!!」と投稿し、SNSユーザーに対して市場への積極的な投資を呼びかけた。

ヘイズ氏がこうした強気の姿勢を示した背景には、米中間の貿易摩擦の緩和ムードがある。同氏は投稿の中で、米国と中国が90日間の関税引き下げに合意したとする「Bloomberg(ブルームバーグ)」のニュース記事の要約を共有した。

要約内容によると、米国は中国からの輸入品に対する関税を最大145%から30%へ大幅に引き下げ。対して中国側は、米国からの輸入品に対する関税を最大125%から10%へ引き下げることに合意したという。この対応により、両国間の経済・貿易関連の議論の継続や相違点の解決などを図ろうという狙いだ。

関税緩和措置は一時的ではあるものの、緊張状態が続いていた国際経済の不安緩和につながる可能性がある。ただし、中国側はこれまで一貫して米国が課してきたすべての関税撤廃を求めている。今回の措置が根本的な問題の解決につながるかどうかは依然として不透明なままだ。

ヘイズ氏の投稿内にある「CHI-MERICA」という表現は、中国(China)と米国(America)を組み合わせた造語で、両国の経済的な相互依存関係を示していると考えられる。同氏は米中の歩み寄りが市場にポジティブな影響をもたらし、仮想通貨を含む広範な資産クラスへの積極的な投資につながる可能性があるとみているようだ。

なお、ヘイズ氏は今年4月、ドバイで開催された仮想通貨イベント「Token2049」にて、2028年までにビットコイン価格が100万ドルに達するという見解を示している。長期的な仮想通貨市場の成長を強く信じる同氏の今回の投稿は、その一貫した強気な姿勢をさらに裏づけるものとも言えるだろう。

米中関係の動向は世界経済全体に影響を及ぼすものの、その改善が投資家心理の回復を後押しするかは今後の交渉次第と言える。米中の経済的結びつきが再び強化される可能性がある中、ヘイズ氏の「すべて買え」というメッセージは、投資家たちにとって今後の投資戦略を再考するきっかけとなるだろう。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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