タイ証券取引委員会(SEC)のジョムクワン・コンサクル副事務局長は22日、現地紙バンコク・ポストに対し、2026年前半に暗号資産(仮想通貨)ETF(上場投資信託)の正式ガイドラインを発行する方針を明らかにした。
SECは既に原則承認済み
コンサクル氏によると、SECの理事会は既に暗号資産ETFを原則承認しており、現在は詳細な投資・運用規則を最終調整中だという。同氏は「暗号資産ETFの主な利点はアクセスの容易さだ。ハッキングやウォレットセキュリティへの懸念を排除でき、これが多くの投資家にとって大きな障壁となっていた」と述べた。
タイでは2024年6月に国内初のビットコイン現物ETFが承認されており、今回の新規制はこれを大幅に拡充する形となる。資産運用会社とライセンス取得済みのデジタル資産取引所が協力して商品を開発し、最終的にタイ証券取引所(SET)で上場・取引が可能になる見通しだ。
SECは流動性確保のため、暗号資産取引所や金融機関、暗号資産を保有する法人などをマーケットメイカーとして導入する方針を検討している。
タイSECは暗号資産を派生商品法(Derivatives Act)の下で原資産クラスとして正式に認定する取り組みも進めている。これにより、暗号資産先物がタイ先物取引所(TFEX)で先物取引法に基づいて取引可能となる。
コンサクル氏は「先物取引の導入により、投資家にヘッジツールとより高度なリスク管理の選択肢を提供する」と説明した。当局は暗号資産を投機的商品ではなく「もう一つの資産クラス」として扱う方針を強調する。リスク許容度の高い投資家は、ポートフォリオの4〜5%を暗号資産に配分できるとの見解を示している。
今回の規制整備は、暗号資産ETFと先物にとどまらない。SECは債券トークンやトークン化ファンド単位への拡大も計画しており、タイ初のグリーントークンが持続可能性ファイナンスとESG関連投資を支援するために発行される予定だ。
コンサクル氏は「過去には法的・規制上の課題があったが、今年SECは債券トークン発行体に規制サンドボックスへの参加を奨励する」と述べた。SECはタイ中央銀行と協力し、トークン化と分散型台帳技術のサンドボックスを設立する方針も明らかにしている。
同氏はトークン化が個人投資家の参入障壁を大幅に引き下げ、デジタル資産がタイの経済成長の重要な推進力になり得るとの見方を示した。
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