ステーブルコイン最大手テザーの投資部門テザー・インベストメンツは4日、ニューヨーク拠点のスマート睡眠テクノロジー企業Eight Sleep(エイトスリープ)への戦略的出資を公式に発表した。アクシオスなどの報道によると出資額は5,000万ドル(約79億円)で、評価額は15億ドル(約2,365億円)に設定された。これによりエイトスリープは、ユニコーン企業の仲間入りを果たした。
QVACで「ヘルス・インテリジェンス」を共同開発
協業の中核となるのはテザーが独自開発したQVAC(クバック)アーキテクチャだ。エイトスリープはAI搭載スマートマットレス「Pod」シリーズを展開し、生体センサーとリアルタイム機械学習で個人の睡眠パターンを継続的に解析・最適化する。両社は今後、QVACのエッジインテリジェンスを同製品に組み込み、睡眠最適化にとどまらず予測型AI健康管理へと事業領域を拡大していく計画だ。
テザーCEOパオロ・アルドイーノ氏は「エイトスリープは睡眠・回復・長期的な健康への理解を深めることで、真にパーソナライズされた長寿テクノロジーの新基準を構築している」と語った。
エイトスリープの共同創業者兼CEOマッテオ・フランチェスキ氏は「睡眠はあくまでも始まりに過ぎない。テザーとのパートナーシップにより、健康インテリジェンスをPodの枠を超え、個人の健康のあらゆる側面に展開できる」と強調した。「世界最大のヘルステク企業を共に構築する」との意欲も示している。
ステーブルコイン「USDT
USDT」の発行元として知られるテザーは近年、AI・エネルギー・農業・スポーツなど幅広いセクターへの投資を加速している。ベンチャーポートフォリオは120社超、総額100億ドル超に達する。2025年12月にはプライバシー優先の健康データ統合プラットフォーム「QVACヘルス」を発表しており、今回の出資はその戦略的延長線上に位置づけられる。
エイトスリープはシリーズDを含む複数ラウンドで総額約2億7,400万ドルを調達してきた企業だ。2025年8月の前回調達時点の評価額は約10億ドル水準だったが、今回のテザー主導のラウンドで一気に15億ドルへと引き上げられた。
関連:テザー、レイヤーゼロへ戦略投資──AIエージェント経済圏の決済基盤構築へ
関連:テザー、アンカレッジ・デジタルへ1億ドル出資──機関投資家向け基盤を強化




