ブロックチェーン基盤の決済インフラを開発するテンポは18日、メインネットの正式稼働を発表した。公開RPCエンドポイントを通じて、誰でもテンポ上での決済アプリケーション開発が可能となっている。
予測可能なコストと高スループットを実現、AIエージェント決済を支える次世代基盤
ステーブルコインは国境を越えた即時送金を可能にするが、既存ブロックチェーンの多くは手数料の変動やスループットの限界といった問題を抱えていた。テンポはこうした課題を踏まえ、予測可能なコスト・高スループット・大量トランザクションへの安定した決済処理という、実際の決済システムが求める要件を中心に設計されている。
近年、AIエージェントが自律的に決済を行うニーズも急速に高まっている。研究用データの取得やコンピューティングリソースの購入など、エージェントが複数のサービスに対して小額の支払いを繰り返す取引は、人間が一件ずつ承認する従来の仕組みでは処理が難しい。テンポはこうした新時代の決済需要を担う基盤として設計されている。
一度の承認で決済を自動実行できる「MPP」、ビザ・ストライプらもすでに対応済み
テンポはメインネットと同時に「マシン・ペイメンツ・プロトコル(MPP)」を発表した。ストライプとテンポが共同策定したオープン標準であり、特定の決済手段に依存しない拡張性の高い設計が特徴だ。
デザインパートナーのビザはMPPをカード決済向けに拡張済みで、ストライプはカードやウォレットなど同社サービス上の各種決済手段向けに、ライトスパークはビットコインのライトニングネットワーク向けにそれぞれ拡張している。
新機能「セッション」では、一度承認するだけで設定した上限の範囲内で支払いを自動実行し続けられる。いわば「お金のOAuth」とも言うべき仕組みで、数千件にのぼる細かな取引を1件の決済にまとめて処理することが可能だ。
100以上のサービスが対応、10社のパートナーと本番移行を推進
ローンチ時点ですでに、アルケミーやデューン・アナリティクスなど100以上のサービスがMPPに対応している。AIエージェントはこれらのサービスと自動で取引できるほか、サービス提供者側も登録することで収益化が可能だという。
現在はアンスロピック・ドアダッシュ・マスターカード・ニューバンク・オープンAI・ランプ・レボリュート・ショッピファイ・スタンダード・チャータード・ビザの10社と連携し、グローバルな送金や組み込み型金融機能、トークン化預金の管理など幅広いユースケースのメインネット移行を進めている。企業向けの追加機能については、今後数ヶ月以内に詳細を発表する予定だ。
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