含み益は約3.2兆円、平均取得価格は7万ドルに近づく
米国テクノロジー企業「Strategy(ストラテジー、旧マイクロストラテジー)」は26日、5月19日から25日にかけて約4,020 BTCを約4億2,710万ドル(約610億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は580,250 BTCに達し、評価額は約9兆円にのぼる(5月26日時点の市場価格ベース)。
今回の購入価格は1 BTCあたり約106,237ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約69,979ドルとなった。購入資金の原資は、自社株(MSTR)および永久優先株(STRK、STRF)の売却によるものだ。
具体的には、以下のような株式の売却が行われた。
- 自社株:約84万株(約3.4億ドル/約785億円)
- STRK:約67万株(約6,790万ドル/約96億円)
- STRF:約10万株(約1,040万ドル/約14億円)
5月26日時点で、以下のように大きな発行枠が残っており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入できる余力がある。
- クラスA普通株式:約186億ドル(約2.6兆円)
- STRK:約207億ドル(約2.9兆円)
- STRF:約20億ドル(約2,856億円)
ストラテジーのビットコイン購入履歴をリアルタイムで追跡できる「saylortracker.com」によると、同社の含み益は約230億ドル(約3.2兆円)にのぼる(5月26日時点)。
企業がビットコインに投資する理由は、主にインフレ対策や資産の多様化にある。ビットコインは「デジタル・ゴールド」とされ、法定通貨の価値変動に対するヘッジ手段として注目されている。また、高いリターンが期待される資産として、株主価値向上の狙いもあり、財務戦略の一環として導入する企業が増えている。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=142.79円)