米ビットコイン投資企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー:MSTR)」は27日、10月20日から26日にかけて390 BTCを約4,340万ドル(約66億円)で追加購入したと発表した。これにより、同社のビットコイン保有総量は640,808 BTCに達し、評価額は約11兆円にのぼる。
株式発行を原資に、継続的なビットコイン購入を実施
今回の購入価格は1 BTCあたり約111,053ドルで、これにより同社の平均取得価格は1 BTCあたり約74,032ドルとなった。今回の購入は、優先株(STRF、STRK、STRD)のATMプログラム(株式売却枠)による収入を原資としている。
具体的な調達額は以下の通り。
- STRF:約17万株(約1,940万ドル/約29億円)
- STRK:約19万株(約1,700万ドル/約26億円)
- STRD:約8.7万株(約700万ドル/約10億円)
10月26日時点で、総額約7兆円相当の発行枠が以下のとおり残っており、今後も同様の手法でビットコインを追加購入する余力がある。
- クラスA普通株式:約159億ドル(約2.4兆円)
- STRK:約203億ドル(約3兆円)
- STRF:約16億ドル(約2,539億円)
- STRD:約41億ドル(約6,235億円)
- STRC:約42億ドル(約6,321億円)
今回のストラテジーによるビットコイン追加購入は、企業としての「ビットコイン財務戦略」の一環であり、市場の流動性環境やリスク資産志向の高まりを背景に、依然として強気の姿勢を示している。株式発行による資金調達で現金支出は限定的だが、希薄化リスクが懸念される。ビットコインの価格次第で財務健全性と市場評価の差が広がる可能性がある。
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※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=153.09円、1 BTC=17,601,527円)




