米国のミレニアル世代に人気の株・仮想通貨取引アプリ、世界最古級の仮想通貨取引所を買収
株や暗号資産(仮想通貨)の取引サービスを提供する米Robinhood(ロビンフッド)は6日、老舗仮想通貨取引所「Bitstamp(ビットスタンプ)」を買収すると発表した。買収額は約2億ドル(約312億円)程度になると見込んでおり、2025年前半までに買収を完了する予定だ。
Robinhood Crypto の世界展開を加速しています。Robinhood は、EU、英国、米国、アジアに顧客を持つグローバルな暗号通貨取引所である@Bitstampを買収する契約を正式に締結しました。
ロビンフッドは株・仮想通貨の取引サービスを提供するフィンテック企業だ。スマホアプリで簡単にかつ手数料無料で取引できることからミレニアル世代(1980~1990年代に生まれた世代)を中心に人気を博している。
2011年に創業したビットスタンプは現存するものとしては世界最古の仮想通貨取引所だ。85を超える仮想通貨を扱い、現物取引やステーキング、レンディングなど様々なサービスを提供している。
発表によると、今回の買収によりロビンフッドは仮想通貨事業の世界的な拡大を大幅に加速させていく。ビットスタンプは世界で50以上の仮想通貨ライセンスと登録を保有しており、EU、英国、米国、アジア全域の個人投資家・機関投資家をロビンフッドに取り込むことになる。
また、ロビンフッドは初の機関向けビジネスを開始する。買収によりビットスタンプの既存顧客に加え、ビットスタンプの持つ信頼性の高いインフラ深い流動性、また機関投資家向けの貸付、レンディングなどの製品を武器に、仮想通貨サービスを強化していく。
Robinhood Cryptoのゼネラルマネージャーヨハン・ケルブラット氏は、プレスリリースで次のように述べた。
「Bitstampの買収は、当社の仮想通貨ビジネスの成長に向けた大きな一歩です。Bitstampの非常に信頼され、長年にわたりグローバルな取引所として機能してきた同取引所は、市場サイクルを通じて回復力を発揮してきました。顧客体験と安全性を地域間でシームレスに組み合わせることで、Bitstampチームは個人および機関投資家の間で最も強力な評判を確立しました」
「この戦略的な統合により、当社は米国外への展開を拡大し、機関投資家をRobinhoodに迎え入れる態勢が強化されます。」
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