ただし、取引量以外はArbitrum優位
7月27日現在、イーサリアムのレイヤー2スケーリングソリューション「Optimism(オプティミズム)」は、1日あたり944,668件の取引を記録し、ライバルの「Arbitrum(アービトラム)」の658,013件を上回った。

出典:DuneAnalytics
この6か月ぶりの飛躍は、主にOptimism上に構築された「Worldcoin(ワールドコイン)」がトークンをリリースしたことに起因する可能性が高い。Worldcoinは、ChatGPTの開発元OpenAIのCEO サム・アルトマン氏と物理学者のアレックス・ブレイニア氏が共同で立ち上げた暗号資産(仮想通貨)プロジェクトだ。もともとは、Polygon上で構築されていたが、OP Mainnetに移行した。
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WorldcoinがOptimismにユーザーアカウントのデプロイを開始した2023年6月初旬から、ネットワークは目覚ましい成長を見せている。6月1日以降、1日の取引件数は240%増加し、277,000件弱から944,000件に拡大した。逆にArbitrumの1日の取引件数はわずかな落ち込みを見せ、同期間に745,000件から660,000件に減少した。
Optimism上に確認できるWorldcoinのウォレット数は、現在944,668件であり、100万件の大台までもうすぐだ。
ただし、DefiLlamaによると、TVL(Total Value Locked:預かり資産総額 )ベースでみると、OP Mainnetは約9億ドル(約1200億円)、Arbitrumは約21億ドル(約2900億円)と倍以上の開きがある。また、DuneAnalyticsによると、アクティブアドレス数においても、Optimismは109,142件、Arbitrumは152,925件と、こちらもArbitrumのほうがリードしている。

出典:DuneAnalytics