米暗号資産(仮想通貨)取引所Gemini(ジェミナイ)の関連会社ジェミナイ・タイタンは10日、米商品先物取引委員会(CFTC)から指定契約市場(DCM)ライセンスを取得したと発表した。これにより、ジェミナイは米国顧客向けに予測市場サービスを提供できるようになる。
5年越しの申請が実る
ジェミナイ・タイタンは2020年3月にDCMライセンスを申請し、約5年を経て承認された。予測市場は、政治、経済、スポーツなど現実世界の出来事の結果を予測し、イエス・ノー形式の契約を米ドルで取引できる仕組みだ。CFTCは12月5日、トランプ政権下で暗号資産現物取引を先物取引所で初めて解禁すると発表しており、規制緩和の流れがジェミナイのライセンス取得を後押しした形となる。
ジェミナイの創業者兼CEOのタイラー・ウィンクルボス氏は「予測市場は、世界中の出来事に関する情報を集約し、より良い意思決定を可能にする強力なツールだ。CFTCの承認により、米国顧客に規制された透明性の高い予測市場を提供できることを嬉しく思う」とコメントした。
予測市場分野では、CFTC認可を受けた競合カルシが急成長を遂げている。カルシは12月1日、ソラナ上で予測市場契約をトークン化し、DeFi統合により流動性を大幅に向上させた。さらに12月2日には、シリーズEで10億ドル(約1,560億円)を調達し、企業評価額が110億ドル(約1兆7,165億円)に達したことを発表。パラダイム主導でセコイア・a16z・ARKインベストなどが参加し、予測市場業界への期待の高まりを示している。
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ジェミナイは今後、予測市場だけでなく、先物・オプション・パーペチュアル契約といった暗号資産デリバティブ商品の提供も計画している。同社の予測市場プラットフォームはまもなくローンチされる予定だ。




