DeBankはウォレット接続でポートフォリオ管理ができる便利なツール
DeBankはWeb3分散型SNS機能もあり独自のランキングを構築
リボーク機能やスワップ機能はDeBank開発のRabbyウォレットに移行
目次
DeBank(デバンク)とは?
DeBank(デバンク)はもともとウォレット接続で複数のチェーン・DeFi上の資産を表示できる「ポートフォリオ管理ツール」と「Revoke(リボーク)機能」が有名でしたが、さらにウォレットアドレスをベースにした「Web3分散型SNS機能」も追加されました。
2023年3月現在DeBankはマルチチェーン対応で44のチェーンと多数のDeFiをサポートしていますが、以前使えていたリボーク・Swap機能はDeBank開発のRabbyウォレットに移行し使えません 。
Revoke(リボーク)機能とはウォレットがDEXなどを使用する際に出した承認(Approve)を取り消すことです。リボークをこまめに行うことでハッキングリスクを減らせます 。Revoke.cash などが有名です。
DeBank(デバンク)の基本情報
DeBankの使い方【仮想通貨ポートフォリオ管理】
あなたは自分がどの仮想通貨を保有し、どのDeFiでイールドファーミングし、どのブロックチェーンに資産をブリッジしたかすべて把握していますか?DeBankはウォレットを接続するだけで、対応チェーン上の仮想通貨・NFTや運用しているDeFiをすべて表示してくれるとても便利なツールです。44のチェーンに対応しています。
事前準備
DeBankは仮想通貨のウォレット接続のみで使用できます。対応しているウォレットはメタマスク、Coinbaseウォレット、そしてDeBank開発のRabbyウォレットです。またEmailからもログインできます。ここでは汎用性の高いウォレット「メタマスク」で解説いたします。
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またウォレットに仮想通貨がないとDeBankの機能は体験できませんので、あらかじめ取引所でETHなどの仮想通貨を購入しメタマスクに送っておきましょう。
メタマスクの準備ができたら、画面中央または右上のログインボタンを押します。ウォレットが開くので「Verify」ボタンを押してDeBankにログインします。
Portfolioの使い方
ログインするとまずMyAccountページとして左上にウォレットアドレスとウォレットを作成後の日数、右上にウォレット内の総資産と前日比が表示されます。
デフォルトで表示されている「Portfolio」メニューではさらにチェーン別の資産額と、ウォレットとDeFi別の資産額が表示されます。一目でどれくらいの資産を保有しているかわかって便利ですね。
次に画面を下にスクロールすると、ウォレット内の保有トークンが資産価値順に表示 されます。例えばUSDCを見てもらうとわかりますがトークンはチェーン別に表示されているので、より自分のトークンが把握しやすいです。
さらに下へスクロールするとDeFi別の資産状況も表示されます。Staked、Farming、LiquidityPool、Locked、Deposit、Yieldなど現在の預入状況もわかります。一度預けてすっかり忘れていた自分の資産が見つかるかもしれません。
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NFTsの使い方
NFTsのNFT collection (24h)では保有しているNFTがチェーン別に表示されるだけでなく、24時間以内の最高値や最低値、ボリュームなどの解析データも得られます。
その下のProfit Leaderboardでは接続したウォレットにおけるNFTコレクション別の利益、最下部のNFT TransactionsではNFTの送付履歴が表示 されます。NFT売買の参考になりますね。
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Historyの使い方
Historyではウォレットのトランザクション履歴を確認できます。ウォレット全体でもチェーン別でも表示可能です。
TimeMachineの使い方
TimeMachineではウォレット作成日から現在までの間で2つの期間を選択して資産状況の変化を比較できます。自分の資産管理や過去の分析にとても便利です。税金の計算をしたいときなどにも参考になりますね。
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DeBankの使い方【Web3.0分散型SNS】
DeBankにはウォレットアドレスをアカウントとした分散型SNSとしての側面もあります。
まず準備としてアカウントの設定をしましょう。プロフィール部分からTwitterとメールアドレスを認証してください。Twitterの場合、アカウント名を入力し指定のツイートをした後、Verifyすれば認証されます。Emailはアドレスを入力しコードを送付して認証すれば大丈夫です。
またDeBankにはWeb3IDというウォレットアドレスの代わりに表示できるIDもあり、$96で作成可能です。自分の好きな名前で登録できます。
プロフィール画像は保有してるNFTに変更できます。NFTに変更すると画像枠が六角形になります。
DeBankの使い方【ランキング機能】
DeBankでは独自の基準に基づいたランキング機能が実装されています。プロフィール画像下のトロフィーマークをクリックすると、現在のランキングが表示されます。
ランキングはDeBankが設定する3つの基準「Basis score」「Weighted Score」「Social Score」で決定されます。
DeBankでは独自のWeb3IDを設定できるので一見すると有名人のアカウントにみえても違う人や会社という場合もあります。リンクされているTwitterなども確認 しましょう。
DeBankの使い方【フォロー機能】
DeBankでは他のウォレットアドレス(Web3ID)をフォローすることができます。試しにランキングから CryptoNinjaなどのNFTで有名なインフルエンサーイケハヤ氏 を検索しました。「Follow」ボタンを押すとフォローできます。
これまで自分のポートフォリオ管理について解説しましたが、DeBankでは他のユーザーのポートフォリオも見れるので、有名な方が本物かどうかの確認(イケハヤ氏は以前にDeBankに関して言及 されていますので本物のアカウントです)や、どのようなポートフォリオをしているのかも参考にできます。
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DeBank Hiとは?
Twitterをはじめとする多くのWeb2SNSは日常的に詐欺DMなどのメッセージの危険性にさらされています。DeBankでは受信したメッセージに支払われるユーザーの注意をAttentionNFTという資産として定義し、メッセージ受信に金額を設定することができます。送り手はオファーとしてメッセージを送信し、1週間読まれなかった場合は返金されます。
ざっくり言うと、メッセージ受信で仮想通貨がもらえたり、どうしても読んで欲しいメッセージがあるときは仮想通貨とともにメッセージをオファーとして送付するサービスです。
DeBank Hiで誰かにメッセージを送信するには、DeBank L2アカウントに登録する必要があります。ガス代として少額のイーサリアムが必要ですので、保有してない場合は購入して送付しておいてください。
Register(登録)ボタンを押すとまずDeBankKeyを生成し、Send requestボタンを押すとウォレットが開くので承認するとトランザクションがはじまり登録完了となります。
登録が完了するとDeBankチームからメッセージが届き$1.25分のUSDCをAttentionNFTとして受け取り、承認するとUSDCをもらえます。お金を出してでもメッセージを読んで欲しい相手がいる場合は使ってみましょう。
DeBankの使い方【その他】
DeBankでは他にも便利な機能がいくつかあるので簡単に紹介します。
Bundles(バンドルス)
バンドルスはウォレットを複数登録して分析する機能です。無料のBasisでは最大5つまで登録できます。
Whales(ホエールス)
Whalesでは「クジラ」と呼ばれる仮想通貨の大口保有者のウォレットチェックができます。チェーン上の重要な出来事を把握するのに役立ちます。
Protocols(プロトコルス)
ProtocolsではDeFiプロトコルの分析ができます。
NFTs
NFTsではNFTの分析ができます。
Vote(投票)
VoteではDeBankで現在行われている投票に参加できます。
DeBankの独自トークンとエアドロップの可能性
DeBankでは公式からエアドロップを示唆する発言があり、独自トークン発行とエアドロップを期待する声があります。
これもう見た? DeBank、エアドロップのスナップショット間近か
DeBankで仮にエアドロップが行われるとして、過去にエアドロップが行われたプロジェクトを参考に以下のような貢献をすると良いのでは?という考察が上がっています。公式声明ではないのであくまで参考程度に考えてください。
Web3 Social Rankingを上げる
Web3 IDのミント
DeBank L2への登録とDeBank Hi使用
Rabbyウォレットの使用
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DeBank開発のRabbyウォレット
RabbyウォレットはDeBankが開発したウォレットです。Chrome拡張機能やBraveでリリースされています。かつてのDeBankの代名詞「Revoke機能」や「スワップ機能」はRabbyウォレットに移行してます。
RabbyウォレットはDeBank開発という点や、署名する前にすべてのトランザクションをスクリーニングしたり、Revoke機能があることからセキュリティに強いというイメージがありましたが、2022年10月Rabbyウォレットのスワップ機能を使用したユーザーがハッキング被害 にあった ため、もし利用する場合はご注意ください。
Rabbyウォレットの基本情報
Rabbyウォレットの登録方法
Rabbyウォレットの登録にはまず公式サイト にアクセスし拡張機能をダウンロードしてください。ダウンロード後は以下のような画面になります。新規でウォレット作成する場合は「Create New Address」、既存のウォレットをインポートする場合は「Import Address」または「Import My MetaMask Account」からシードフレーズか秘密鍵を入力してください。
モバイルウォレットアプリからQRコードを読んで接続することもできます。いずれにせよ最初はパスワードを設定する必要があります。パスワード設定後は自分の好きな方法で接続してください。ここではモバイルのメタマスクと接続しました。
Rabbyウォレットの使い方【Revoke(リボーク)】
DeBankの代名詞とも言える「Revoke(リボーク)」機能はRabbyウォレットに移行しています。RabbyウォレットでリボークするにはまずApprovalsを選択します。すると承認を許可したDeFiが表示されるので対象DeFiを選択、許可したトークンが表示されるのでチェックを入れるとリボークできます。他のリボークDappsと比べてもわかりやすいです。
Rabbyウォレットの使い方【Swap(スワップ)】
RabbyではSwap(スワップ)機能もDeBankから移行しています。DEXアグリゲーター の1inch、0x、ParaSwapと連動しトークンをスワップ可能です。とても便利ですが以前ハッキングがあったので利用後はリボークして気をつけて使用しましょう。
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DeBankに関するよくある質問(Q&A)
DeBankのスマホアプリはありますか?
はい、あります。DeBankのスマホアプリ をダウンロード後、MyAccountの右上もしくは左メニューの最下部からQRコードを読み取ってリンクできます。スマホアプリではPortfolioやNFTs、プロフィールの確認やDeBank Hiなどが使用可能です。
DeBankを使うことでデメリットはありますか?
これまで紹介してきた通りDeBankはとても便利ですが、自分以外の人も自分のポートフォリオやNFTを確認できる点はデメリットともいえます 。DeBankの仕様上Twitterとウォレットが連動しているので、例えば保有するNFTへのオファーを出されてフィッシング詐欺などに誘導される恐れ があります。できる限り他の人に見られても良いウォレットで登録しましょう。
またDeBankでは独自のWeb3IDを設定できるため、ランキング上位に一部有名インフルエンサーのなりすまし?っぽいアカウントもありましたので、利用の際は気をつけましょう。
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DeBankProとBasicの違いはなんですか?
DeBank Proは有料のサービスで料金は$249/1ヶ月、$2,499/1年かかる予定 です。現在はベータテスト期間中でWeb3 IDを所有していればDeBank Proの全機能が無料で使えます。
まとめ
今回はポートフォリオ管理やWeb3分散型SNS機能が特徴のDeBankについてまとめました。
簡単にまとめると…
複数チェーンの資産が表示されポートフォリオ管理がしやすい
ソーシャルグラフ機能でWeb3のSNSを体験できる
自分だけでなく他人のポートフォリオも見ることができる
独自トークンを発行する可能性がある
リボークやスワップ機能はRabbyウォレットに移行
うっかりDEXに預けっぱなしの資産を発見できたり、DeBank Hiではメッセージを受け取るだけで稼げたり、便利なだけでなく今後もさらに発展が期待できますね。
参考文献
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