仮想通貨専門委員長のXに反応 ビットコイン準備金で揺れ動く投資家心理
海外暗号資産(仮想通貨)取引所「Binance(バイナンス)」の元CEOチャンポン・ジャオ(CZ)氏は24日、米国上院議員シンシア・ルミス氏の公式Xの投稿に反応。彼女が米国上院銀行委員会のデジタル資産小委員会の委員長に就任したという発表を受け、「アメリカのビットコイン準備金はほぼ確定」との見解を示した。
今回、ルミス氏が委員長に就任したデジタル資産小委員会は、仮想通貨に関する政策の審議や立法化を担う機関だ。仮想通貨市場の構造改革やステーブルコイン、そしてビットコイン準備金の検討を含む取り組みを行う予定だ。また、投資家や消費者保護を目的とした法律の策定も目指している。
ルミス氏は日本時間23日の午後11時ごろ、公式Xで「素晴らしいことが起きる」と投稿。その14分後には「午前10時(日本時間24日午前0時)にご期待ください」と続報を投稿し、投資家の間ではビットコイン準備金に関する発表があるのではと期待感が高まった。また、同日にはトランプ大統領は仮想通貨に関する大統領令に署名を行っている。こうした背景から、ビットコイン価格は一時106,000ドルを超える上昇を見せた。
だが、ルミス氏の「期待を煽る」投稿内容が、実際にはデジタル資産小委員会の委員長就任に関するものだったため、投資家の期待がやや裏切られる形となった。さらに、大統領令の具体的な内容もビットコイン準備金に直接関するものではなく、「ステーブルコインを含むデジタル資産の国家的備蓄」などの検討会設置に関するものだった。このため、失望売りが加速し、ビットコイン価格は執筆時点で約103,000ドル付近まで下落している。
ルミス氏は先の投稿に続き、「今年こそはビットコインとデジタル資産の年になると述べていたはずだ」と強調し、仮想通貨に対する強い期待感を改めて示した。ビットコイン準備金に関する同氏からの具体的な発表は未だないが、CZ氏の楽観的な見解に共感する投資家の声も少なくない。今後の米政府による正式な政策発表が行われるまでは、投資家心理が揺れ動く状況が続きそうだ。
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