先週は約260億円の資金が流入し、堅調な資金流入が継続している
資産運用会社「Coinshares」によると、先週、世界中の主要な暗号資産(仮想通貨)投資商品に1.7億米ドル(約260億円)の資金が流入し、8週連続の資金流入となり、年初来の資金流入総額は11.4億米ドル(約1700億円)となった。

出典:coinshares
欧州のデジタル資産運用会社コインシェアーズの週報によると、グレースケールやビットワイズ、21シェアーズなどの資産運用会社の仮想通貨投資商品には、先週1.7億米ドル(約260億円)の資金が流入した。
8週連続の資金流入であるが、強気相場であった2020年と2021年の資金流入額(それぞれ107億米ドル、66億米ドル)には遠く及ばない。ETPの取引量は週平均30億米ドルで、今年の平均15億米ドルの2倍である。興味深いことに、仮想通貨の総取引量に占めるETPのシェアは上昇しており、長期的な過去平均3.4%に対して、2023年は平均11%で、2020年と2021年の平均を大きく上回っている。

出典:coinshares
地域別に見てみると、カナダ、ドイツ、スイスでそれぞれ9800万米ドル(約14億円)、6300万米ドル(約93億円)、3500万米ドル(約51億円)の資金流入となった一方で、米国では合計1900万米ドル(約28億円)が先物ベースの商品から流出した。

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仮想通貨別に見てみると、ビットコインは1.5億米ドル(約230億円)の資金流入を記録し、過去8週間の流入額は運用資産総額の3.4%を占めるまでに至った。ビットコインをショートする商品は、850万米ドル(約1.2億円)の資金流出となった。coinsharesによると、この継続的なポジティブなセンチメントは、米国におけるビットコイン現物ETFの承認が間近に迫っていることに関連しているとみられる。
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アルトコインは幅広く資金流入となった。最も注目されたのはソラナ、イーサリアム、アバランチで、それぞれ1360万米ドル(約20億円)、330万米ドル(約4.8億円)、180万米ドル(約2.6億円)となった。一方でユニスワップとポリゴンは軽微な資金流出となった。
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