ビットデジタル、BTCマイニング事業から撤退──ETH運用とAIに注力

ヤマダケイスケ
9 Min Read
ビットデジタル公式サイトより引用
Highlights
  • ビットデジタル、資金効率を背景にビットコインマイニング事業から撤退
  • イーサリアム中心の経済インフラ、AIによる知能インフラの二領域に注力へ
  • 2026年から実行段階へ移行、自己資金による成長と長期的な資本運用を重視

暗号資産(仮想通貨)関連事業を展開するビットデジタルは29日、年次の株主向けレターを公開し、2025年に実施した事業構造の転換と、2026年以降の運営方針を明らかにした。同社は2025年を事業上の「転換点」と位置づけ、従来のビットコイン・マイニング事業から撤退し、資本市場のデジタル化を支える基盤インフラへの集中を進めたとしている。

資本効率を基準とした判断、能動運用と利回り重視のインフラへ資本を再分配

ビットデジタルは、ビットコインBTCBTCマイニング事業について「過去の戦略において有効だったものの、能動的な関与や利回り創出、運用レバレッジを可能にする機会と比較して相対的に非効率になるようになった」と説明。同事業から撤退し、より柔軟性と持続性の高いインフラ事業へ資本を再分配したとしている。

同社は、自らを「戦略的資産企業」と位置づけ、資産を保有するだけでなく運用・展開することで価値創出を図る狙いだ。その具体的な注力先として、イーサリアムETHETHを中核とする経済インフラと、AIコンピュートを担う知能インフラの二領域を掲げている。

イーサリアムについて同社は、単なる暗号資産ではなく、決済や資本市場などで利用可能・プログラム可能な「金融インフラ」と位置付けている。同社は2025年を通じてイーサリアムを積み上げ、第3四半期時点で15万ETH超を保有。その大半をステーキングしており、継続的にプロトコルネイティブな報酬を生み出していると説明した。

また、AI分野ではAIおよびHPC(高性能計算)向けインフラを手がける「ホワイトファイバー」の過半数持分を保有しており、同社を通じて物理的インフラに経済的エクスポージャーを持つ。2026年内は、ホワイトファイバーの株式をいかなる形でも売却しないという方針が示された。

資金面では、2025年中に無担保転換社債を発行し、基礎資産価値に対してプレミアムを設定した転換価格での資金調達を行ったという。2026年からは事業変革の段階から実行段階へ移行し、自己資金による成長と長期的な資本運用を重視する姿勢を示した。

ビットコインマイニング事業からの撤退後、同社の資本配分や運営体制がどのように変化していくのかが、今後の焦点となる。併せて、イーサリアム運用やホワイトファイバーを通じたインフラ事業が、実際の運営面でどのように展開されていくかも市場の注目を集めそうだ。

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仮想通貨やBCGをメインに執筆活動を行うWebライター。2021年、ビットコインの大幅な値上がりに興味を持ち、仮想通貨の世界に参入。Binance、Bybitをメインに現物取引やステーキングサービスを活用し、資産運用を進めている。
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