Holdstation、AIとブロックチェーン統合を加速|市場10倍成長の可能性
ZKsync上のDeFiウォレット大手「Holdstation(ホールドステーション)」は12日、AIエージェントプラットフォーム「A(i)gentFi(エージェントファイ)」を発表し、200万ドル(約3億円)規模の助成金プログラムを開始した。このプラットフォームは、AIエージェントの開発、管理、収益化を支援し、AIとブロックチェーン技術の融合を促進することを目指す。
エージェントファイは、ZKsync上で初となるAIエージェントのハブとして、DeFiの自動化やイールドファーミングの効率化を目指す。プラットフォーム上では、AIエージェントの作成から収益化まで、包括的なソリューションを提供する。
エージェントファイの主な特徴:
- AIエージェントの所有権をトークン化し、自由に取引可能
- HOLDトークンを活用したガバナンスと収益分配システムの導入
- 開発者向け技術支援とインフラ提供でプロジェクトを支援
- 複雑なDeFiプロセスを簡略化し、ユーザーエクスペリエンスを向上
ホールドステーションはZKsyncと共同で、エージェントファイを基盤としたAIイノベーションを加速させるために200万ドル(約3億円)の助成金プログラムを立ち上げた。この資金は、開発者、DAO(分散型自律組織)、クリエイターが高度なAIとブロックチェーンプロジェクトを構築することを支援するために使用される。
ZKsyncは、zkEVM技術を用いた高性能なレイヤー2ソリューションだ。1秒あたり約2,000件の取引を処理可能で、将来的にはzkPorter技術の導入により、処理能力を20,000件以上に拡張する計画を持つ。
ホールドステーションは、ZKsync上で上位4位のDEXであり、月間アクティブユーザー数は36万人以上、累計取引量380億ドル(約5兆8,140億円)、手数料収入310万ドル(約4.7億円)に達する。
現在AI統合型の暗号資産(仮想通貨)プロジェクトは市場全体の1%程度に留まるが、AIインフラなどのプラットフォームの台頭により、今後10倍以上の成長が見込まれている。
AIとブロックチェーンの統合は、仮想通貨業界やNFT業界に大きな影響を与える可能性がある。
- NFTとゲーム: AIによるNFTの生成、管理、取引の自動化、ゲーム内キャラクターの動作改善やゲーム経済のバランス調整
- 市場分析の高度化:大量のデータを分析し、より正確な価格予測が可能に
- セキュリティの向上:機械学習による不正取引の検知
- 取引の自動化:研究時間の短縮とコスト削減
「Chainlink(チェーンリンク)」のMarco Cora(マルコ・コラ)ZKsyncファウンデーション・ディレクターは、「金融機関のブロックチェーン参入が加速する中、リアルワールドアセット(RWA)のトークン化が急速に進んでいる」と指摘する。
エージェントファイの立ち上げは、AIとDeFi、RWAの融合を促進し、ZKsyncエコシステムの発展に重要な役割を果たすと期待されている。助成金プログラムを通じて、開発者の参入を促し、新たな金融サービスの創出を目指す。
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情報ソース:ホールドステーション発表 / クリプトニュース
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