プライバシーに特化した暗号資産Zcash(ジーキャッシュ、ZEC)
ZECの開発を主導する「Electric Coin Company(以下、ECC)」の元CEOジョシュ・スワイハート氏は8日、ECCの全チームメンバーが同組織を離脱し、新会社を設立することを公式X上で発表した。同氏によると今回の動きは、ECCを管理する非営利団体ブートストラップの理事会との間に生じた、深刻なガバナンス上の対立が背景にある。
Zcashプロトコルへの影響は否定、新会社で開発継続
スワイハート氏によると、ここ数週間でブートストラップ理事会の過半数が、ジーキャッシュが掲げてきた本来の使命から明確に逸脱した判断を行ったという。具体的には理事会が一方的に雇用条件を変更したことで、チームが誠実かつ効果的に職務を遂行できない状況に陥ったと説明している。
これにより、ECCチーム側は雇用主が労働環境を著しく悪化させ、労働者に辞職を余儀なくさせる「構成的解雇」に該当すると判断。チーム全員が組織を去る決断を下したという。
一方でスワイハート氏は、今回の離脱がジーキャッシュの理念や技術開発の放棄を意味するものではないと強調している。「チームの顔ぶれも、誰にも止められないプライバシー保護通貨を構築するという使命も変わらない」と述べ、新会社でも開発を継続する意向を示した。
なお、今回の騒動は組織運営のあり方を巡る対立であり、ジーキャッシュのプロトコルそのものに技術的な影響はないとしている。今回の決断が「悪意のあるガバナンス行為」からこれまでの開発成果を守るための不可欠な選択であったとしており、新たな体制の詳細は今後発表するという。
スワイハート氏の投稿に対して、暗号資産業界からは同氏を支持する声が目立っている。ジーキャッシュ開発者であるショーン・ボウ氏は「あなたとチームを全力で応援する」とリプライ。また、スタークウェア創業者のイーライ・ベン・サッソン氏は「おめでとう、前進せよ」と力強いメッセージを送っている。
ECCを巡る今回の集団離脱は、暗号資産プロジェクトにおけるガバナンスの重要性を改めて浮き彫りにしたと言えるだろう。ジーキャッシュの理念と開発がどのような新体制の下で継続されていくのか、今後の動向に注目していきたい。
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